spoken!

2012年04月30日(月)

文化の違い?

国際大会の取材現場では、取材陣のお国柄(?)というのが、出たりする。

先日行われたACLの名古屋vs天津での、中国のテレビクルーの動きには、ちょっとビックリした。試合前日の公式会見、いわゆる座りの(机を前にして、その机の上にマイクがずらりというあれです)お決まりのスタイル。

選手、監督、そして通訳が3人並んで試合に向けての抱負や、記者の質問に答えていると、怪しい動きをする中国のスタッフ。そう、マイクを1つしか用意していないからなのか、それぞれ喋る人が変わると、その度に選手、監督、通訳の座る机のところに歩いて行き、マイクの位置を移動させる。選手、監督、通訳の前に立ちはだかる形になり、当然スチールカメラにも、テレビカメラにも映りこんでしまう。そして、何より、喋っている選手にしてみれば、目の前に立たれて視界を遮られることは、心地いいものではないだろう。

しかし、当人は堂々たるもの気にする素振りすらない。それが、中国の強さなのか?と思ってしまった場面だった。

2012年04月23日(月)

「オレ流解説」

4月15日に甲子園で行われた「阪神vs中日」を大阪・朝日放送の協力で生中継した。
解説に落合博満さん。
中継に携わった私自身どんな解説をしてくれるのか非常に楽しみだった。
始まってみると、こちらの思惑通り、いやそれ以上に興味深い話が次から次へと飛び出した。

「おっつけてあわせていくより、サードゴロでも引っ張ったほうがバッティングの調子が戻る」

「甲子園のライトポール際は逆風は関係ないんですよ」

そして結果が出る前にしゃべったことがことごとく当たっていく。
本当に野球が好きで、またものすごく選手を見ているんだと改めて実感した。

実況を務めた佐藤裕二アナは目の前で起きていることを伝えていくという実況の仕事をしばしば離れ、完全に聞き手に回り、落合さんからうまく話を聞きだしていく。
イニング途中でVTRで流した試合のハイライト映像にもまったく触れることなく、映像と関係のない会話が続く。
とても新鮮な中継になったと制作側としては満足している。
ネットなどでの反響も大きかった。

それにしても来年他球団で落合さんが監督をされるとなると・・。
考えるとぞっとする。

2012年04月16日(月)

「ライン」

つい先日のSPOKENにて、先輩ディレクターが制作した
ドラゴンズ・吉見一起の企画「エースを支える調整法」が放送されました。

エース・吉見選手の生命線でもあるコントロールの秘密に迫ったもの。

その内容はというと
実は吉見は、自分が投げるボールの軌道が見えているというのです。
ボールが自分の手から離れキャッチャーミットに収まるまでの1本の線が・・・
それを吉見選手は「ライン」と呼んでいます。
その「ライン」を基準にボールを投げることで
精密機械と呼ばれるコントロールを実現してきました。

「ライン」の感覚って一体どんなんだろ?と思っていたら
つい先日、フットサルをしたときのこと、僕にも見えたのです。
競技は違いますが、そのラインと呼ばれるものが。

試合中、ボールをもらい、前を向いたときです。
前線にいる選手を目で確認すると、そのパスの「ライン」がほんの一瞬。

思い描いたとおりにパスが決まり、
前線の選手はフリーでゴール前へ、ところが、
パスをもらった選手がシュートをふかし、ボールはゴールの枠の外へ・・・

それ以降、どれだけプレーしようと「ライン」はまったく見えずじまい。

「一流は一流を知る」といいますが、僕は凡人だということをしっかりと認識しました。

2012年04月03日(火)

「フットサル日本代表の救世主」

Fリーグ2011シーズンも終了し、見事名古屋オーシャンズがリーグ5連覇を達成した。
Fリーグ創設から一度も優勝を逃したことがない、まさに日本フットサル界を代表する、最強軍団。

そんな王者のエースとして君臨するのが、森岡薫選手。
今シーズンはリーグ歴代トップタイ記録となる34ゴールをマークし、得点王を獲得。その功績が認められ、自身2度目となるリーグMVPを受賞。さらにはベスト5に選出されるなど、なんと、個人タイトル3冠。これはFリーグ史上始まって以来の快挙となった。

目覚しい活躍を見せている森岡選手。そんな彼が目指しているのは「フットサル日本代表」
これだけの活躍をしているのに、なぜ日本代表じゃないの?と思われる方も多いだろう。
それは、「国籍」
森岡選手はペルー生まれの日系3世。国籍はペルーなのだ。

以前、ペルー代表からのオファーがあったが、それを断った森岡選手。その理由は「僕がフットサルを覚えたのは日本。だからペルー代表ではなく、日本代表として日の丸を背負いたい」

そんな熱い思いを胸に秘め、森岡選手は日本への帰化申請を行っている。
まだ結果は出ていないが、帰化申請が通れば、間違いなく日本代表に選出されるだろう。
フットサル日本代表のミゲル・ロドリゴ監督も、森岡選手の活躍には、大きな期待を寄せている。

2012年はフットサルのワールドカップ(タイ)が開催される。
日本代表は5月から始まるアジア予選を勝ち抜き、本戦出場を目指す。森岡選手が日本代表の救世主になる日は、そう、遠くないはずだ。