スポーツの素晴らしさは夢に向かって挑戦し続けるアスリートの素晴らしさ。密着取材でアスリートの真実の姿を描き出します。
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2009/12/5放送
今年3月、FISフリースタイルスキー世界選手権猪苗代大会で見事銀メダルに輝き、来年2010年に行われるバンクーバーオリンピック代表に内定した、伊藤みき。
現在中京大学4年生の彼女が現在2ヵ月後に迫ったバンクーバーオリンピックへの意気込みを語った。
2ヵ月後に迫ったバンクーバーオリンピック。4年に一度の大舞台を前に、緊張や不安を抱えているかと思ったのだが、彼女の口からは意外な言葉が…
「6ヶ月前とか今から2ヶ月前なんですけど、それぐらいまでは本当にバンクーバーまで何ヶ月っていうのを結構指折り考えてたりしてたんですけど、今は1日をどうコーディネイトするかが今の私の課題なので、逆に考えずに目の前のことをやり続けたら先にバンクーバーがあるのかなって気持ちで今は毎日を取り組んでいます」
今シーズン、伊藤はいよいよシーズン突入という大事な時期にヒザに怪我を負った。決して大きなケガではないものの、今年はバンクーバーを控えた大切なシーズン。彼女は怪我とどう向き合っているのか。
「本当にこの2ヶ月は自分の中でも厳しいなって思うことがあったり、ストレスを感じた時もあったんですけど、でもその中でも色んな自分に出会って色んな角度から自分を見られるようになってすごく成長し続けているなっていう風に思う」
伊藤はメンタルな部分でも大きな成長を遂げた。
伊藤は今シーズン「スピードアップ」をテーマに持ち味でターンに磨きをかけていた。全てはバンクーバーで、全身全霊をかけた1本が出せるように…。
そんな伊藤は今回のバンクーバーオリンピックに出場すれば、トリノオリンピックに続き、2度目のオリンピック出場となる。以前は高校生ながら決勝進出を果たしたものの、結果は20位。表彰台とは程遠い結果となった。
しかし伊藤は下を向くことはなかった。トリノオリンピックの翌年に行われたワールドカップで、上村愛子が日本人初の総合優勝を果たすと、それを見た伊藤は、「愛子さんが一番になった時に、私にも出来るって思うっていう風にすごく思った」
そして2度目の大舞台を前に、彼女は
「何か特別なことをしようっていう気は無くて、本当に(バンクーバーオリンピックは)W杯の中にある楽しいショータイムの時間だと思うのでそこで良い滑りを見せられたら私はラッキーというかハッピーな気持ちになるので、笑顔でいれればいいなっていう風に思います」
バンクーバーでの目標という質問に対して、迷わず「一番」と答えた伊藤。2ヵ月後のバンクーバーオリンピック、伊藤みきから目が離せない。