だが…同時に新たな不安が芽生えてしまったのである。体の不安はなくなったものの、ケガの影響からバッティングに微妙な狂いが生じていた。結果はオープン戦わずか3安打。その姿は本来の福留とは程遠いものだった。そこで福留は体のキレを取り戻す為に驚くべき行動をとる。オープン戦が終わったばかりのナゴヤドームでバッティング練習を始めたのだ。落合監督が見守る中、みっちり2時間、黙々と打ち続ける。そしてその打球には徐々に力強さが戻ってきていた。
しかし、全ては始まってみないと分からない…福留の中で開幕戦への不安は消える事はなかった。出来る限りのベストは尽くした。あとは開幕に挑むしかない。
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