2004年、2月。グアムからスタートした代表候補合宿は、3月には沖縄を経て、イタリアに辿り着いた。そこで行なわれた実戦登板後、増淵はある『手応え』を口にする。
「1球1球自分がどこに打たせたいかを考え、打たせて取ることが出来たと思う」
それまで、とにかく三振を奪おうと自分のことばかり考え、「バッターと対戦していなかった」という。考え方を変え、打たせて取るピッチングを身体の感覚でつかみつつあるという。増淵のピッチャーとしての本能が目覚めた。「シドニーの時は自分のせいで点を取られたから、アテネでは少しでもチームに貢献したいです」輝く笑顔で語った。「ここまで来たら絶対出たいですね」その瞳が一段と輝いた。
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