アスリートドキュメント
スポーツの素晴らしさは夢に向かって挑戦しつづけるアスリートの素晴らしさ 密着取材でアスリートの真実の姿を描き出します
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中日ドラゴンズ 岩瀬仁紀

2004/07/03放送

~完全復調宣言~

 中日ドラゴンズ岩瀬仁紀投手の2004年開幕は、過去に無い最悪のスタートとなった。
 3月上旬のケガの影響で、ピッチングフォームの左右バランスが崩れ、「自分のフォームを完全に見失っていた」という岩瀬。1軍マウンドでの実戦の中で自らの調子を取り戻そうと模索する岩瀬だったが、開幕当初から、本来のピッチングは影を潜め、投げては重ねる失点。ついには5月半ば(14試合登板)にして、昨シーズン(58試合登板)の失点「10」を上回ってしまう。「このまま上に居ても迷惑を掛けるのではないか」しかし、落合監督の方針はあくまで「上でやってこそ」
 この指揮官の配慮に「1軍という場所で調子を戻さなければいけない」と奮起した岩瀬。「これ以上落ちることは無い」どん底まで落ちたという「開き直り」が生まれたという。
 5月28日。阪神との3連戦。その初戦、山本昌、落合英二とつないだ完封バトンを、9回、岩瀬がきっちり3人で締めくくる。今季初の「黄金リレー」で、実に3週間ぶりのセーブを手にする。翌日に1失点するものの、「悪いイメージではなく」上昇機運をつかんだという岩瀬。6月は、13試合に登板して、無失点。岩瀬は1軍のマウンドで自らのピッチング感覚を呼び覚ましたのである。岩瀬の中に再び芽生えた『自信』
 そして、岩瀬の『自信』が『確信』へと変わった、ある場所とは―
 6月22日。首位巨人と0.5ゲーム差で迎えた、札幌ドーム3連戦。そのブルペンでの投球練習で、岩瀬は待ちわびていた「ある感覚」を味わう。
 「これまでマウンドでは納得できても、ブルペンでは納得できなくて。完全なる自分の投球に変わったのは、札幌ドームのブルペンですね」
 8回、9回と巨人打線に付け入る隙を与えず、チームを勝利に導く。7回目の単独首位。以後、チームは首位街道をひた走る。「これまでチームにもファンにも信頼されて、それに応えてきたので、もう1度信頼を取り戻すという気持ちです」
 取り戻した『自信』が確固たる『信頼』を生む。「完全なるピッチング感覚」が目覚めた守護神・岩瀬仁紀に、もう、迷いは無い。
次回予告
まもなく始まる、『高校野球はメ~テレ!』ということで、この夏、注目のあの選手が登場します。
「三重の怪物」と言えば・・・!?
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