アスリートドキュメント
スポーツの素晴らしさは夢に向かって挑戦しつづけるアスリートの素晴らしさ 密着取材でアスリートの真実の姿を描き出します
ファイルナンバー

020

中日ドラゴンズ 川崎憲次郎

2004/10/09放送

~引退、4年間の軌跡~

10月3日、中日ドラゴンズの川崎憲次郎はプロ野球生活、最後のマウンドに登った。ドラゴンズに移籍して4年、それは肩の痛みとの戦いであった―
 2000年にスワローズからフリーエージェントでドラゴンズに移籍してきた川崎は、「優勝請負人」など多くの肩書きを背負い、鳴り物入りで入団した。しかし、翌年のオープン戦、右肩に違和感を訴えて戦線離脱。結局、この年の公式戦の一軍登板はゼロ。周囲の期待が大きいだけに焦りもあった。だがその焦りとはうらはらに2年目、3年目も右肩の状態は一進一退。自暴自棄になってもおかしくない状況の中、彼はひたすら練習に打ち込んだ。そして今年の開幕戦、川崎は落合監督からオープニングピッチャーに指名された。5年ぶりの1軍マウンドであったが、結果は2回途中5失点で降板。続く登板でも打ち込まれた川崎は一軍に上がることはなかった。
 そして運命の10月3日。前日に戦力外通知を受けた川崎は引退を決意、この日をプロ野球生活16年、最後の日と決め、マウンドに登った。脳裏に様々な思い出がよぎったのか、川崎の目に涙が溢れ出す…。1イニングだけの登板ではあったが、力強い投球で抑えた川崎に、ファンの鳴り止まぬ川崎コールが響き渡っていた。

 引退登板から3日が過ぎた川崎の自宅を訪ねてみると、彼は穏やかな表情で家族水入らずの時を過していた。今後を訊ねてみると返ってきた答えは「これからも好きな野球に携わる事をしたい」。そう答え晴れ晴れしい表情を見せた。
 栄光の後に訪れた大きな挫折。川崎にとってプロ野球生活は、闘い苦しみ続けた16年間だったに違いない。それでも彼は、野球が好きで仕方がないのである。
backnumber