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~自分らしさ~
ワールドベースボールクラシックで世界王者に輝いた王ジャパン。
快進撃が始まった準決勝から打線の起点となったのが3番に入ったイチローだった。
近年メジャーリーグでは3番バッターの重要性に注目が集まっているが、くしくもメジャーリーガーのイチローがそれを証明した。
そんな中、今シーズン新たに3番に挑む男がいる。中日ドラゴンズ井端弘和である。
去年、井端は12球団でただ一人、得点圏打率が4割を超え驚異的な勝負強さを見せた。
そこで浮上したのが3番へのコンバート案。実は井端にとって3番は特別なものだった。
「3番は憧れ中の憧れだったからそこを打てるのは…」
憧れの3番を打てる喜び。だが同時に苦しみも生まれた。
「3番がカギを握ると思っているので、そこで自分に勝手にプレッシャーを与えているかも…」
自らの結果がチームの結果に直結する主軸を務めることへの重圧。
それを乗り越えるために井端が選択したのは「自分らしさ」だった。
「急にホームランが打てるわけではないし2番でやってきたことを3番でもやろうと思うし」
打順が変わっても井端は自分のスタイルを変える気はない。
「変えた時点で自分の負けかなと思う。1年間やれたら成績は出る」
自分らしさを武器に井端は今シーズン憧れの3番に挑む。
2006年、新しいシーズン開幕の朝。
いつもと同じように愛車でナゴヤドームへ向かう井端。
とはいえ、開幕戦は特別なものがある。
「野球道具とかユニフォームに塩をまいたりするね」
そしてむかえた開幕戦。井端は予想通り、憧れの3番でスタートした。
第一打席はチャンスで迎えるが送りバント。打順が変わっても去年と同じようにつなぎ役をこなす。
二打席目は満足のいくバッティングはできなかったが今シーズン初ヒットを記録。
井端は自分らしさを見せた。
試合後帰宅する車の中、井端は確かな手ごたえを感じていた。
「後はチャンスでどういうバッティングができるかだけ。今日みたいに時には2番になれればいいし
マルチの3番を目指しますよ。」
自分らしさにこだわり、自分らしさを貫き通す、井端弘和。
ドラゴンズの3番バッター。
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