2006年11月5日(日)「全日本大学駅伝」。全国の予選会を勝ち抜いた大学が日本一の座をかけ、晩秋の伊勢路を駆け抜ける。地元東海地区の代表は四日市大学。8年連続出場と今や全日本の常連校となった。しかし、その裏側には王者にのみに課せられた苦悩があった。それは連続出場という“プレッシャー”。 全日本に出場するためには地区予選を勝ち抜かなければならない。東海地区の出場枠は13校中わずか1校という激戦区だ。四日市大は選抜メンバーを絞っての夏合宿を例年以上に行うなど、チームのレベルアップをはかってきた。しかし、わずかな不安を残していた。精神的支柱である4年生の調子がなかなか上がってこない。合宿でも苦しそうにチームを引っ張る4年生の姿があった。こんなところで立ち止まっているわけにはいかない。キャプテンの玉村は全日本への思いをこう語った。「プレッシャーがないと言えば嘘になる。全日本でどれだけ結果を残すかを思って練習してきた。東海地区でつまずくようなことを思っていたら決して全国では戦えない。」プレッシャーに打ち勝たなければ全日本への切符を手にすることはできないのだ。
9月23日、全日本大学駅伝東海地区選考会が行われた。ここで1位にならなければ全日本への道は閉ざされる。自分たちがしてきたことに自信を深めてはいるものの、プレッシャーと不安が全くないとは言えなかった。レース途中、2区の樋口が他の選手と接触し、転倒。思わぬアクシデントに襲われる。しかし、四日市大は冷静だった。全員がそれぞれの力を確実に発揮する。チームの中心である4年生が要所をしめ、終わってみれば去年のタイムを更新しての1位、8年連続出場を決めた。「自分を忘れずに自分を信じて、全員をみんなを信じて走りたい。」名古屋から伊勢まで106.8キロ、四日市大学の挑戦はこれからも続く。
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