女子バスケットボール界で最も過酷と言われている戦い、それが年に一度行われる「入替戦」だ。今年の入替戦に進出した2部の優勝チームが名古屋市を本拠地とする三菱電機コアラーズ。過去には日本一になった経験を持つ、創部50年の名門チームだ。

去年の入替戦に敗れて2部降格となった三菱は何としても今年の入替戦に勝ち1部復帰を果たしたい。田邊広子　新ヘッドコーチのもと、三菱は2部リーグで格の違いを見せつけ優勝。入替戦に進む。三菱のエース23歳の丸山美樹はリーグ戦で得点王、MVPを獲得したが、すべては「1部復帰」のため。

そして、2月26日に行われた第1試合。三菱は試合残り8分までリードしていたが、まさかの逆転負け。翌日の第2試合、後がない三菱は第1Qに14点差を奪うが、第3Qにまたしても逆転される。結果はまさかの2連敗、1年での1部復帰の夢は破れた。いつもは1試合で20点近くを挙げる丸山が2試合で10点しか取れなかった。試合後、力を出し切れなかったエースは「数字に表れない」もので負けたと振り返った。