~最悪から得たもの、そして…~
10月2日、ジャイアンツが劇的な勝利で5年ぶりにリーグ制覇しドラゴンズの連覇の夢は断たれた。
しかし、悲願の日本一へチャンスがなくなったわけではない。今年から導入されたクライマックスシリーズで勝てば日本シリーズに出場できる。その仕切り直しともいえる一戦で勝利を挙げることに荒木は強いこだわりを持つ。
「前半働いていない分、ここでやろうという気持ちはある。とにかく勝ちたいですね。必死に・・・」
荒木は今シーズン、故障の影響もあり序盤から思うようなプレーができず、2度の2軍落ちを経験するなど、もがき苦しんでいた。
それでも、勝負どころを迎えた夏場に入りようやく本来の力を発揮し始める。
盗塁を量産し、初の盗塁王のタイトルを確実なものに。さらにバッティングでも9月の月間打率が.327と完全復活を印象付けた。
しかし、そこには意外な事実が隠されていた。
「万全でやっているわけではないですから。痛い場所とかあって振れないのとかも考えながら今のバッティングフォームになった。」
なんと、未だ苦しみながらもその中で工夫をし、結果を出していたのだ。
「フォームの理想はもっと違うところにありますよ。でも結果がすべてですからこの世界は・・・。」
「痛いなら痛いなりにどこかを変えれば打てるようになるかなと言うのも分かったし、本当に最悪の1年だったけど、その中で得るものは大きかったと思いますね。」
荒木は苦しみの中から大きな手応えをつかんだ。
そして「最悪の1年」を最高の形で締め括るために全力を尽くすつもりだ。
「シーズンでの優勝ができなかったと言うことは、後は日本一になるしか優勝はないから。とにかく勝ちたいですね。必死に・・・。」