研究コーナー
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シューズ

2004/09/25放送

 日本中を感動させたアテネオリンピック女子マラソン。金メダルを獲得した野口みずきは、ゴール直後、自分の履いていたシューズに感謝のキスをしていた。多くのアスリート達にとって欠かすことのできないシューズ。一体、そこにはどんな秘密が隠されているのだろうか?

 トップアスリートの履くシューズには、各用具メーカーの技術の粋が結集している。開発された技術やノウハウは市販されるシューズにフィードバックされ、アスリートが自社のシューズで結果を出せばブランドイメージはアップ、売上に繋がるのである。
 そこでアテネオリンピック女子マラソンで金メダルを獲得した野口選手のシューズの製作者を訪ねた。そこにはなんと驚くべき秘密が隠されていたのである。アテネの硬い路面を考え、従来のウレタンよりも衝撃が少ないスポンジ素材をソール部分(靴底)に採用。さらには米の籾殻を入れ、スポンジ素材よりも滑りにくくした。このようにトップアスリート達のシューズは各メーカーの技術と選手達からフィードバックされた多くのデータが結集し、メダリスト達を支えているのである。


 そして今回の実験は、グランパスの岩本輝雄選手の依頼で究極のシューズを製作。試してもうことになった。その依頼内容とは、ボールが足に吸い付くようなスパイクと、よりボールの軌道が曲がるスパイクである。

 まず1つ目、吸い付くようなスパイクは、ボールが当たる部分に強力な両面のテープを付けた。がしかし、これはボールを蹴るうちに粘着力がなくなっていく欠点がみつかり失敗…そして2つ目、ボールの軌道を曲げるスパイクは、卓球の回転レシーブ用のラバーでスパイクの甲の部分を覆い、よりボールに回転を与えられるようにした。

 このスパイクと普段使っているスパイクとで曲がり具合を比べてみると、結果は明らかにラバーを貼り付けたシューズの曲がり幅が大きかった。
まとめ

卓球の変球専用ラバーを装着したスパイクは、サッカボールもよく曲がる。

次回予告

次回のテーマは筋肉痛。
年をとれば筋肉痛がでるのが遅くなる?巷に飛び交う噂の検証からメカニズムまで筋肉痛を徹底研究します!

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