研究コーナー
スポーツにまつわる伝説や言い伝え、些細な疑問までを徹底検証します。
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バランス感覚

2004/11/13放送

トップアスリートは「バランス感覚」が一般の人よりも優れていると言う。
ではなぜトップアスリートはバランス感覚に優れているのか?

● 岐阜大学医学部 長崎幸雄博士・理化学研究所 江依法博士に聞いてみました。
  Qバランス感覚が何故、人間にとって必要なものなのか?
運動をしたとき、転ぶことなく、最適の姿勢を保つためにバランス感覚は必要である。
バランス感覚とは、視覚、内耳の感覚、そして筋肉や神経の伝達情報など
いかに脳と身体がそれを補正できるかということが、重要になってくる。



● バランスは大きくわけて二種類ある
  ・ 「静的バランス」いわゆる動きのない状態でのバランス
  ・ 「動的バランス」動いている状態でのバランス
今回は、この二つのバランスからアスリートは本当にバランス感覚がいいのか?実験しました!

参加してくれたのは、アテネオリンピック金メダリスト吉田沙保里選手。
新体操インターハイ出場経験もある大井選手。そして一般代表は岡山研究員と山田アナ。
「静的バランス」の実験は、片足立ちで何分立っていられるかの実験。

※結果  吉田選手20秒・大井選手40秒 山田アナ2分 
 岡山研究員4分 なんと静的バランスでアスリートは全滅!


「動的バランス」の実験は地震験室の中に入ってもらい震度7の揺れにどこまで絶えられるか?

※結果  岡山20秒 山田アナ36秒 大井選手47秒

<長崎教授コメント>
スポーツ選手はプレー中、いわゆる動きの中でバランスをとるという事を練習の中で身に付けているため、どちらかといえば、動いている状態でのバランス感覚が鍛えられている。
まとめ

バランス感覚に優れているトップアスリートは、動きの中で瞬間的に反応伝達できる神経・筋肉そしてすばやい判断が出来る小脳が常に鍛えられている、まさに、トレーニングのたまものなのである。

次回予告

次回のテーマは「野球肩」。
なぜピッチャーは肩を痛めてしまうのか?
スタジオには元投手の大物ゲスト2人が登場。
今だから言える、あんな話こんな話が飛び出します!

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