▼岡山研究員が低酸素トレーニング施設を紹介!
高地でのトレーニングは、気圧が低い為、身体にかかる負担が大きくなる。そこで最近、身近なところで低酸素トレーニングを行なえる施設が増えつつある。
★(写真)国立スポーツ科学センター(東京都・北区)
気圧は平地のままで、高度3500m相当までの酸素濃度を設定できる、低酸素トレーニング室や、低酸素宿泊室を完備。ただし、一般利用は出来ず、オリンピック選手の合宿などに利用されている。
★(写真)ハイテクスポーツ塾(東京都・千代田区)
低酸素トレーニングルームやオリジナルのマシンでトレーニングができる。
▼光る!スポーツ研究所的実験
標高3000mの穂高岳山荘のスタッフが、2週間の高地生活に入る。その登山前と下山後に、100m走・1500m走のタイムと、走り終わった直後・1分後の心拍数を測定。心拍数の回復具合を見る。
実験結果(実験協力:穂高岳山荘スタッフ・堀江さん) |
100m |
タイム |
直後の心拍数 |
1分後の心拍数 |
回復 |
登山前 |
15秒63 |
163 |
136 |
-27 |
下山後 |
15秒27 |
150 |
94 |
-56 |
結果 |
ほぼ変わらず |
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→下山後は回復が早まる |
1500m |
タイム |
直後の心拍数 |
1分後の心拍数 |
回復 |
登山前 |
5分27秒 |
150 |
132 |
-18 |
下山後 |
5分 9秒 |
162 |
117 |
-48 |
結果 |
18秒アップ |
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→下山後は回復が早まる |
人間は刺激を与えると、刺激に対してより簡単に対応しようと身体が変わる=「適応」
低酸素トレーニングは、(1)瞬発力(無酸素系)(2)持久力(有酸素系)(3)中間(無酸素系と有酸素系両用)どのエネルギー回路に対してもいろいろな効果が期待できる。
わずか2週間の高地生活であったが、心拍数がより早く回復した=心肺機能系(呼吸・循環・心臓・肺・血液・毛細血管など)の能力アップが複合的に起こった。
⇒身体が「適応」したと言える!