半年間に及ぶペナントレースとは違い、7戦のみで決着をつける短期決戦だからこそ、その歴史をヒモ解けば、数々の名ドラマが繰り広げられてきた。
そして過去幾多の名勝負が繰り広げられてきた日本シリーズには、勝負を左右する男が必ず存在してきた。
シーズンでの活躍はもちろん、日本シリーズという大舞台で、力を発揮できる選手。いわゆるシリーズ男である。
シリーズ男の代表格と言えば 西武ライオンズ石毛典宏。
石毛の日本シリーズでの強さは尋常ではなかった。
シリーズ出場11回のうち8回の日本一。
シリーズ17試合連続ヒットは、いまだ破られていないシリーズ記録である。
まだ記憶に新しい去年の日本シリーズ。
そのときのシリーズ男といえば千葉ロッテマリーンズ今江敏晃。
シリーズ記録となる8打席連続ヒットというとんでもない記録を打ち立てマリーンズを4連勝で日本一へと導いた。
日本一の優勝請負人 工藤公康。
1986年、87年2年連続のMVPに輝き、ライオンズの日本一に貢献。
シリーズ出場は14回を数え、これは王貞治と並びシリーズ1最多記録である。
さらに西武、ダイエー、巨人で日本一を経験。
3球団にまたがって日本一になった選手はいまだかつてない。
シリーズでめっぽう強かったのが ミスタージャイアンツ長島茂男。
今でも破られていないシリーズ通算最多の91安打、66打点。
長島こそシリーズ男中のシリーズ男、記憶に残るプレーヤーだ。
記憶に残るといえば1985年 ランディ・バース。
3試合連続ホームランを放つなど圧倒的な力を見せつけタイガースを初の日本一へと導いた。
西武、そしてダイエーで2度のシリーズMVPに輝いた 秋山幸二。
1999年のシリーズではレギュラーシーズンの成績をはるかに上回る活躍でシリーズ男となった。
2000年 ジャイアンツ日本一の立役者といえば松井秀喜。
レギュラーシーズンでホームラン、打点の2冠に輝きシリーズでも打率。381 ホームラン3本の活躍をみせた。
シリーズ男にスポットライトがあたる中、レギュラーシーズンの活躍を全く見せることができない、逆シリーズ男と呼ばれる選手もいる。
1999年ドラゴンズ関川は、シーズン3割を越える打率でチームを引っ張ってきたが、シリーズでは相手チームから徹底マークを受け、4戦までノーヒットに抑えられた。
2000年ホークス松中は3割、30本塁打、100打点を記録しリーグV2に貢献。
しかし、日本シリーズではヒット1本しか打てなかった。
2006年ドラゴンズ対ファイターズの日本シリーズ。
シリーズ男が出現し、栄冠を掴むのはどっちのチームなのか?
そして、逆シリーズ男となるのは誰なのか?
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