「自主トレ」はその言葉とは裏腹に、昔はよほどのベテラン選手以外は半強制的なものだった。特に、調整法が固まっていない若手選手がキャンプで調整不足でケガをしないようにと、先輩選手も参加して一緒にスタートを切っていたのだ。
ところが最近では、そういった風習を踏襲しようとする先輩選手がいなくなり、若手選手も合同練習より自分が支持する先輩の自主トレに帯同し、その選手のノウハウを身につけたいという考えを実践できる様になった。
現在、中日の監督は「自身」を重んじる主義の持ち主であり、一般社会でも「個の時代」というフレーズを頻繁に耳にする時代である。一昔前までは、会社の先輩が「新年会は全員参加」と言っていた様に、ドラゴンズにも「合同自主トレ」への参加を促す先輩選手がいた。だが、今はいない。「集団」より「個」?