研究コーナー

スポーツにまつわる伝説や言い伝え、些細な疑問までを徹底検証します。

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「ショートトラック日本代表 伊藤亜由子(トヨタ自動車)」

2009/02/07放送

冬を代表するスポーツと言えば・・・
「名古屋」が代名詞の「フィギュアスケート」、迫力満点の「スノーボード」、2006年トリノオリンピックで一躍脚光を浴びた「カーリング」など氷上や雪上の競技が数多く存在する。

そして「ショートトラック」という競技も冬ならではの競技の一つ。
圧倒的なスピード感、巧みなコーナーリング、時に激しい転倒を起こし観る者を熱くさせる「氷上の格闘技」だ。

ショートトラックとスピードスケートとの違いで代表的なのが、コースの長さ。
スピードスケートが1週400メートルあるのに対し、ショートトラックは111.12メートルとかなり狭い。スピードスケートのおよそ4分の1だ。
そして最大の違いは、タイムで競うスピードスケートに対し、ショートトラックは着順で争われる競技であるということ。一度に4人から多い時で8人までが滑走し、上位2人が次のラウンドに進む「勝ち抜き方式」でレースは行われているのである。
またショートトラックには4人1組の「リレー種目」も存在し、よりスピーディーなレース展開を見ることができる競技でもある。
現在オリンピックでは500メートル、1000メートル、1500メートルの男女種目がそれぞれあり、さらに女子は3000メートルリレー、男子は5000メートルリレーが行われている。

そんな中、現在の日本勢はというと男子は4大会連続オリンピック出場中の寺尾悟が未だ衰えぬ技術と体力で日本代表を牽引しているが、女子は日本女子ショートトラック界の第一人者と呼ばれる勅使河原郁恵やトリノオリンピックまでエースとして活躍した神野由佳が次々に引退。世代交代の波が押し寄せている。

そして今、来年のバンクーバーオリンピックを目指す若き新星がこの地元に現れた!
伊藤亜由子、22歳。あの寺尾悟を輩出した名門・トヨタ自動車スケート部に所属する 彼女は静岡県生まれ。両親の薦めで始めたスケートがきっかけで、高校時代にショートトラックへ転身すると、みるみるうちに頭角を現し、高校2年で日本代表入り。
オリンピック強化指定選手にも選ばれ、昨年12月に大阪で行われた全日本選手権で初優勝を飾るなど、今のりに乗っている超新星なのだ。

その彼女がテレビスタジオに初出演!!伊集院所長とのスタジオトークでは
「自分のセールスポイントはスタートダッシュです」と自慢の脚力を披露すれば、ショートトラックの醍醐味である「レース中のかけひき」について、
「審判に左右される所も実はあるんです。外国選手はアクションがうまい人もいて、オーバーリアクションで困った事があります」と選手ならではの暴露話も飛び出すなどテレビスタジオ初出演とは思えない程、軽快に話をして頂きました。

「バンクーバーには絶対に行きたい」と話す伊藤亜由子選手。
前回のトリノオリンピックでは直前まで代表メンバーに入っていたが惜しくも落選。
ケガの影響もあり本来の力を出せずに終わった悔しさを、来年のバンクーバーで是非晴らしてほしいとスタッフ一同、願うばかりです。
そんな彼女が3月に行われる世界選手権に日本代表として挑みます。
今後の活躍にますます目が離せません。


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