スポーツにまつわる伝説や言い伝え、些細な疑問までを徹底検証します。
226
2009/03/07放送
3月7日 Jリーグ開幕―。
去年は、リーグ3位へと大躍進。ACLへの出場権も獲得したグランパスの今シーズンへの期待は大きい。2年目にかける指揮官、ストイコビッチ監督を望月重良・川添孝一の両氏が直撃した。
2月に行われた指宿キャンプでの順調な仕上がりを強調したストイコビッチ監督。注目の新戦力、ダヴィと田中隼磨もチームにフィット。特に右サイドのスペシャリスト田中の能力を高く評価。「高いセンスと技術を持つ田中選手の加入で、右サイドはより攻撃的になる」と自信を見せた。さらにダヴィについても、「ゴールへの嗅覚、センスが抜群」と決定的な場面で確実に仕事をし結果を出すストライカーに、満足の様子だった。
そのストライカー・ダヴィの相棒、玉田は日本代表選出でチーム合流が遅れたものの、そこは能力の高い二人。「ダヴィは本当に点が取りたいって選手」「ダヴィには何でもいいから要求しろっていいました、そうしたら何を考えているか分かるし」と玉田選手。積極的にコミュニケーションを取り、実戦の中で距離感を掴み、コンビを確立していく。
さらに、開幕前のプレシーズンマッチ、テストマッチで注目を集めた選手起用。左サイドバックで、去年リーグ全試合出場を果たした阿部がケガのため不在。サブのいないポジションでは、多様な選手起用を試み、オプションを増やしていく。実は、この選手起用には理由があった。
今年は、ACL出場が控えるグランパス。シーズンが開幕すると、怒涛の試合スケジュールで、16日間で5試合。「わずか一握りだけの選手で戦うのは、フィジカル的な厳しさからいっても不可能」とストイコビッチ監督は、チーム総力戦を宣言し、チームにその意識を徹底させた。さらに、選手個々のフィジカル強化にも取り組み、タフでハードなシーズンへと備える。
シーズン開幕に準備は万全
「成功しない理由が見当たらない」―自信をみなぎらせた監督。
迎えた開幕戦。
前半こそ、ペースが掴めず不安定な時間が続いたグランパス。
しかし、後半に入り、ストライカーのダヴィが同点弾を決めると、負けじと玉田が勝ち越し弾。圧巻だったのは3点目。玉田とダヴィが互いの持ち味であるスピードと技術を活かして、3点目。堅守を誇る大分から3得点。
アグレッシブサッカーはさらに進化。
グランパス、2009年のシーズン、絶好のスタートを切った。