スタッフの一言

日々スポーツ取材に励むメ~テレスポーツ部スタッフ。そんな彼らが取材先で感じたことをつづります。

089

北京五輪

2008/09/02

今回の担当者

何かと話題を振りまいた北京五輪が8月25日で終わりました。あの熱気からもう1週間以上も経過したんですね。

今回の北京五輪ですが、僕自身も現場で取材しに行きました。個人的には始めての五輪取材だったんですが、世界各国のメディアが集まる4年に一度のスポーツの祭典だけあって、いろんな意味で驚いた大会となりました。

(1)日本の常識は非常識?

日本メディアは各国の中でもきわめて勤勉なんですね。取材活動はかなり制限されている中、日本メディアだけは可能な範囲の撮影を全てしようという努力をしていました。たとえばアスリートの会場入り、会場を出る様子などは日本メディアしか撮影していません。さらに、選手が試合をした後に取材が出来る「ミックスゾーン」では壮絶な場所取り合戦が繰り広げられていました。というのも日本メディアは試合開始の3時間前から脚立などを置いて場所取りをしているのですが、試合開始直前に来た外国メディアが勝手にその脚立をどけて、そこに三脚を立てたりするのです。文句を言うと「俺が今ここにいるんだ」という意味の分からないことを言われる始末です。日本の常識は世界基準ではないことを痛感しました。

(2)各国の取材姿勢

色々びっくりすることは多々あったんですが、各国の取材姿勢の違いにもびっくりです。中東系のメディアは非常にアグレッシブな姿勢でした。その国の選手が出てくるとテレビとラジオのリポーター達(5~6人程度)が携帯電話で実況しているではありませんか。ミックスゾーンにその国の言葉が響き渡る様はなんともいえず異様な感じです。そして当該国の選手がミックスゾーンに現れたときが最大の山場。各局のリポーターが自らの携帯電話を片手に壮絶な質問合戦を繰り広げます。どのリポーターの質問が採用されたのか分かりませんが、選手が答え始めると全員が携帯電話を選手の口元へ。おかげで、カメラで撮影すると口元が全く見えない状態になります。そして次の質問、また次となっていくんですが、もしかしたらどこかの局の視聴者はずっと質問とは的外れな答えばかり聞かされているかもしれません。これほど殺気立った現場は初めて見ました。

それでも何にせよ、多いに盛り上がった北京五輪。次のロンドンでも日本人アスリートたちの活躍に期待しています。

ディレクター:M


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