日々スポーツ取材に励むメ~テレスポーツ部スタッフ。そんな彼らが取材先で感じたことをつづります。
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2008/11/24
今回の担当者
アスリートと呼ばれる人は数多くいる。その中で『日本代表』となる選手はごく限られた人である。もし自分が幼い頃に戻れたなら、日本代表選手をめざすとしたならどの競技に挑戦してみたいですか?
番組を通じていろいろなアスリートと接するこの仕事。いろんな日本代表選手を取材する中、そこで毎回のように思うのが「類まれなセンス」「恵まれた肉体」そして何よりも「強靭な精神力」代表選手のほとんどにとてつもなく強い意思を感じるのです。競技を追及し、自分を追い込み、切磋琢磨しながら、人生のほとんどの時間を練習に費やす。ハンパものでは代表選手になることは決してないということです。自分にはとても無理な世界。
なんでそんなことを思ったか・・・最近シンクロナイズドスイミングを取材をする中で、代表選考の際『身長減点』というのがあるのを初めて知りました。(詳しくは11月29日OAスポケン!で)シンクロは当然手足が長ければ華麗に見える。近年、ロシア、中国、スペインといった強豪国の平均身長は170cm以上。日本も代表の選考基準は身長165cm以下に対して減点をする方式を取っています。
そんな世界の流れの中で、今回新たに日本代表に選ばれたのが身長160cmに満たない木村真野選手(21)と紗野選手(21)小柄な双子姉妹。4歳からシンクロをはじめ、彼女たちはジュニアの代表、日本B代表へと順調に駆け上がってきました。しかし、彼女たちの前にはだかる身長の壁。同じ技術を持っていても身長が低いという理由ではじかれてしまう。
例えば、あなたがそんな立場だったら何を感じますか?納得いきますか?それでも頑張ることが出来ますか?
もちろん彼女たちは何度もシンクロをあきらめかけたそうです。でも、彼女たちは「背が低いからといって自分たちがあきらめたら、これからシンクロを始める子、背が低い子の未来がなくなってしまう」と頑張ることを決めたそうです。
そして今回2人は初のA代表に選出。強い気持ちをもって決してあきらめない・・・そんな想いで掴み取った代表の座だったのです。彼女たちが目指すは2012年ロンドン五輪にデュエットで出場すること。私は陰ながら彼女たちを応援していこうと思います。
ディレクター:H