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名古屋テレビ 放送番組審議会だより
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【:2003年1月分:】
このページは「放送法」および「放送法施行規則」に基づき名古屋テレビ放送の放送番組審議会の議事の概要をお知らせするページです。
名古屋テレビ放送の放送番組審議会委員は10名で、会議は毎月1回、年間10回(8月と12月は休会)開催されます。放送番組の内容をはじめ、放送に関する全般的な問題についてご意見を伺い、番組制作の参考にさせていただいております。
名古屋テレビ放送では、放送番組審議会でのご意見を、毎月第1土曜日の午前6時45分から放送する「オンブズ11」の中でもご紹介していますので、どうぞご覧ください。
2002年度放送番組審議会委員(敬称略)
~10名~
委員長 加藤幸兵衛 (陶芸家)
副委員長 伊豫田静弘 (知立市文化会館長)
委 員 赤塚行雄 (社会評論家)
高田弘子 (都市調査室代表)
ハンス ユーゲン・マルクス (南山大学長)
野嶋孝 (中部電力副社長)
呉智英 (評論家)
河合弘登 (河合塾理事長)
片木篤 (名古屋大学大学院教授)
海月ルイ (作家)
第440回 名古屋テレビ放送番組審議会
開催日 平成15年1月22日(水)
副 委 員 長 伊豫田静弘
委 員 高田弘子
ハンス ユーゲン・マルクス
呉智英
河合弘登
片木篤
~以上6名~

議題
(1) 事業報告
(2) 審議番組「コーリュー」
(3) その他

議事の概要
 事業報告(桑島社長)
  • 12月1日から、いよいよデジタル放送が始まります。新社屋を建設中ですが、器は出来ました、器の中身を作る人もいます。後はどんな料理、つまり番組(コンテンツ)を出して、視聴者に満足いただくかです。
    あらゆるメディアが入り乱れるなか、勝ち残りを懸けて闘いに挑むわけです。
    そして、4月から新しい名古屋テレビが誕生します。新しいブランドを掲げて名古屋テレビが時代の半歩先を進む放送局となることを目指します。
  • 2005年に開催される愛知万博についても、名古屋テレビを核にテレビ朝日、朝日放送、朝日新聞が一体となって、このビッグプロジェクトに臨むことを昨年の暮れに決定いたしました。今後、名古屋テレビを売り出す恰好の機会と捉えています。

■審議番組「コーリュー」
1月の審議番組、開局40周年記念番組「コーリュー」について、意見を伺いました。
番組は、漫画家の江川達也氏の原作を本人が脚色したものです。外国人ばかりが住むアパートの管理人と、このアパートに居住する外国人、そして地域の人々との交流をコメディータッチに描いたものです。
委員の主なご意見を紹介します。
  • 取り上げている問題は、大変大きいものだ。外国人のコミニュティーの問題は、大都市だけでなく、いまや地方都市にも拡がり、それぞれの地域で重大化している。国際交流、外国人との交流がシビアな問題を含んでいるのに、番組からその厳しさが伝わってこない。
  • 外国人の問題を取り上げることは、外国人と一緒に暮らしていくうえで重要なことだ。ごみの分別収集ひとつとっても、日本人との違いがある。
  • 人間関係をもっと細かく描いて欲しかった。コメディーのわりに、テーマを深刻に扱っていたが、一本の番組で納めるには難しい問題だ。
  • テーマの設定は、意義があって良かった。しかし、問題の捉え方と表現に違和感があった。メディアが競合するなかで、地方局としてコンテンツの切り口をどうとっていくか考えていく必要がある。地元というと、すぐに名古屋弁、名古屋の街となるが、限界がある。地元でしか出来ないことを考えて欲しい、地方局のアイデンティティーをどう発揮していくか探って欲しい。
  • 劇画はコマで表現するが、映像は周辺の余分なものも描いていく。劇画タッチ、コメディータッチは、ひとつの作り方ではあるが、この場合テレビドラマとして十分に描ききれていなかった。奇想天外な作り方の中に身近な真実が描かれているものだ。登場人物の中にそうしたものがあっても良かった。
  • 日本人が作った日本人のためのドラマだが、外国人を主人公にしたら違った描き方になった。
  • 社会的な問題を明るく、スピーディーに取り上げていて良かったが、話しが唐突過ぎるし、主人公のあの若さで、問題をあれだけ切り回せるものではない。また主人公の父親役の設定も若すぎる。しかし、いい問題提起をしてくれた。
  • 日本が外国人をどのように受け入れているのかの問題だが、解決は容易ではない。漫画が原作のドラマは、映像の手法が違うので、必ずしも成功するとは限らない。
以上のようなご意見でした。
これに対し局側から、「明るく描いて視聴者に判りやすく作った。そのために問題提起はしているが、解決の糸口を先送りにし、未消化のまま終わった。次回作でご指摘の意見を活かしたい。」「昼間の放送だったが、再度深夜での放送を検討したい。また、機会があれば、パート2の制作も検討したい。」との発言がありました。

■その他
2月の放送番組審議会は、21日(金)午後2時からの開催予定。
審議番組は、2月2日(日)放送の「スクープ スペシャル」を予定しています。