2010年5月27日(木) 午前10時51分~11時45分放送
 
私の国 母の国 ~マウリ エブリン14歳~
 
 
 

世界的な規模で国を超えた人的交流が進んでいる。先の冬季五輪でも血統的には日本人であるアメリカ代表選手や、ロシア代表選手が活躍した。日本でも定住する外国人が増加し、外国人の両親から生まれる子どもたちが急増している。しかし「血統主義」を採用している日本の国籍法は、外国人の両親から生まれた子どもに原則として日本国籍を認めない。また、日本で暮らす外国籍の子供たちの中には、日本人と同じように成長しながらも、外見や生活習慣などの違いから、偏見に晒されることすらある。

ガーナ人の両親のもと日本で生まれ育った少女、馬瓜(まうり)エブリンさん(14)は、日本語を話し、周囲の日本人と同じように成長したが国籍はガーナだった。明るくてクラスの人気者で、日本人以上に日本人らしいといわれるエブリンさんだが、そこに至るには色々な苦悩があった。そんな彼女が去年、16歳以下のバスケットボール日本代表候補に選ばれた。オリンピックへの出場を目標に掲げる彼女にとっては大きなチャンスだ。しかし日本代表になるためには日本国籍が必要だ。また未成年者が帰化するためには、両親も帰化する必要がある。娘の夢を実現するためには、両親もガーナの国籍を捨てなくてはならない。悩んだ末、両親は家族で帰化する道を選んだ。しかし道のりは険しく、失うものも少なくなかった。

“home is home” 母親が帰化後インタビューに答えてくれた言葉だ。国籍にかかわらず、生まれ育った日本が母国と語る中学生の少女と、彼女を支える母親など家族の思いを描く。

 
 
 
 
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