ディレクター 安藤則子
メ~テレドキュメントでは、姉歯秀次1級建築士による耐震強度偽装事件を、発覚当事から追いかけています。
被害者の中川三郎さんは、当初から、問題は建築確認審査のありかたにあると考えてきました。
記録した映像を見ると、行政の不作為を訴え続けることが、どれだけ厳しいものか、わかっていただけるかと思います。
事件が起きた時、建築確認制度は、国家資格を持つ1級建築士が偽装を行うはずがないという性善説が唱えられました。
姉歯元建築士の実刑を確定した最高裁も同じです。
しかし、安心安全に神話はいらないことは、今回の原発事故からも明白です。
実は、中川さんは、4月に行われた半田祭りの前日に、転んでかかとを骨折してしまいました。
通勤が楽なように、今はホテルの1室で生活しています。
松葉杖をついた姿は痛々しいのですが、家族、従業員をはじめ、みなさんからの応援を受け、心はちょっと元気です。
私たちメディアも、報道における「責任の所在」を見つめ、役割を果たしていかなければと思っています。
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