「三河国府跡」が国の史跡に 4棟の建物跡の検出や大型の硯など出土 古代の地方支配の実態がわかる

2023年10月28日 12:52

愛知県豊川市にある古代の遺跡「三河国府跡」が、国の史跡に指定されることになりました。

 「国府」は奈良時代から平安時代にかけて、国ごとに設置された地方行政府です。

 豊川市白鳥町にある「三河国府跡」は、1991年からの発掘調査で4棟の建物の跡が見つかり、時代によって掘立柱建物から礎石建物へと構造が変化していったことがわかりました。

 また、大型の硯や陶器製の印鑑、「國厨」と墨で書かれた須恵器が出土するなど、古代の地方支配の実態を知る上で極めて重要な遺跡であるとして、国の史跡に指定されることになりました。

 豊川市では、近くにある国分寺跡、国分尼寺跡もすでに国の史跡に指定されていて一部の建物が復元されています。
 
 市は、今後公有地化を進め、史跡公園として整備していく方針です。

 また、岐阜県飛騨市にある、14世紀に飛騨国司となった姉小路氏が古川盆地の各拠点に築いた中世の山城群も、当時の政治勢力の実態と変遷を知るために重要だとして国の史跡になる見通しです。

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