男子バスケ 193cmのスーパー中学生「夢はNBA」　支えてくれる家族に恩返しを

夏のワールドカップで大盛り上がりを見せた男子バスケ。将来、バスケ界の大谷翔平選手になるかもしれない、ある中学生に密着。そこには、彼を支える家族の存在がありました。

　この夏、実に48年ぶりとなるオリンピック自力出場を決めたバスケットボール男子日本代表。

　強豪国への仲間入りへ大きな1歩を踏み出しましたが、そんなバスケ界の未来をになうと言われる、スーパー中学生が三重県津市にいます。

　四日市メリノール学院中学2年。白谷柱誠ジャック選手です。

　ひとたびコートに立てば高さ3メートル5センチのゴールにも楽々ダンクする驚異の身体能力を発揮。

　1年からレギュラーとして出場し、夏の全国大会2連覇に貢献。

　9月には飛び級で16歳以下の日本代表にも選ばれました。

「リバウンドを取ってからのシュートやディフェンスでブロックするのが得意です」（ジャック選手）

　恵まれた背の高さを生かし、ゴール下を支配するチームの大黒柱。

　2022年、高校生を相手にした練習試合。

　中学生ながら、後ろから押されても難なくキャッチ。相手が前にいても、腕をめいっぱい伸ばしてキャッチ。

　中学バスケ8度の全国制覇を誇る名将・山崎修コーチはこれまでの教え子の中で才能は群を抜いているといいます。

「40年近くコーチをしているが、その中でも非常に素晴らしい逸材というか、初めて見た時にバスケット界の大谷翔平にしてやらないといけないと思った。ケガをさせず大事に日本の宝にしていかないといけないなと思いました」（四日市メリノール学院中学 山崎修 監督）

　バスケを始めた小学3年の頃にはすでに154センチ。平均身長を20センチも上回っていました。

　そこからすくすくと伸び、小学6年では183センチ。現在は193センチまで成長しています。

　母親と、3つ上の兄と3人で暮らすジャック選手。

　中央アフリカ出身の父と日本人の母との間に生まれた5人兄弟の末っ子です。

「わが子ながらよく頑張ってるなと思います。まだまだ中学生でスポーツはどうなるかわからないので温かい目で見守っていようかなという感じ」（母・桂子さん）

　過度な期待はせず、あくまで自然体でわが子を見守り続けています。

Q.いつも話す時に見上げる？
「全然！」（母・桂子さん）
「193センチやで？小3から背の高さ越してるから強がらなくていいよ。小さいんやから高い所の荷物はいいよ」（ジャック選手）
「失礼な！」（母・桂子さん）

Q.高いところの荷物とか取ってあげたりしてる？
「たまに換気扇のフィルターを取り換えるのを年に1回？」（母・桂子さん）
「2回」（ジャック選手）
「少ないな～」（母・桂子さん）

　7年前に離婚し、1人で育ててきた母・桂子さん。ここまで育てるにも苦労があったようでーー

「小学校で上履きが合わなくなったので、お兄ちゃんの高校に30センチの体育館シューズがあったのを見たので『どこのスポーツ用品店ですか？』と聞いて、それを買って小学生の上履きにしたり…そんな苦労はあったかな」（母・桂子さん）
「金銭的に結構苦労してきたので、そこで助けてあげたいなというのもあるし、家事もいっぱいやってくれたので手伝ってあげられたら」（ジャック選手）

Q.自分がプロになって？
「はい。ちゃんと助けたいです。そこは。」（ジャック選手）

　いつかプロへ。中学に上がったときからすでに明確なビジョンを持っていました。

「夢はやっぱりNBAです。八村塁選手みたいに日本のバスケを盛り上げてきたいと思います」（ジャック選手）

　身長をさらに伸ばすため、夜9時にはベッドに入るようにしています。

　朝6時過ぎに家を出るジャック選手。授業前に朝練をするのが日課です。

　個人の練習ができるこの時間に、ジャック選手が毎朝取り組んでいることがあります。それはーー

「3ポイントシュートを練習しています」（ジャック選手）

　ゴール下の強さに加え、外からのシュート力をつけることで得点力アップを狙うといいます。

「ワールドカップで自分と同じポジションの選手が、どこからでもシュートを打てる選手だったので、自分もそんな風になりたい」（ジャック選手）

　いま目指しているのは、年始に開かれる冬の全国大会の日本一。前回、準決勝で破れた雪辱に燃えています。

「3ポイントシュートが打てるようになれば、次の冬の大会も勝ちに近づけると思います。優勝を目指すのと3年生を勝たせるというのが自分の目標です」（ジャック選手）

※四日市メリノール学院中学 山崎修 監督の「崎」は正しくは立つさきです

(12月14日15：40～放送メ～テレ『ドデスカ！＋』じもスポコーナーより)