住宅街にあるメダカ販売店で400匹が一夜で消える “犯人”の正体は北米原産の特定外来生物
2024年3月13日 17:57
防犯カメラには”犯行”の瞬間が映っていました。11日、名古屋市の住宅街で総額30万円相当のメダカがいなくなる被害がありました。この”犯人”による被害は、名古屋市の全ての区で発生しているそうです。
名古屋市中川区の住宅街にある、メダカの販売店。
「こんにちは、よろしくお願いします」(望木聡子アナウンサー)
「よろしくお願いします。改良メダカの生産と販売をしている山田と申します。」(NAGOYA MEDAKA BASE 山田宗春代表)
さっそく、メダカの飼育場所に案内してもらうと――
「たくさんメダカの水槽がありますね」(望木アナ)
「(販売用に)ストックしてある個体が全体に並んでいたが、いなくなってしまった」
(山田代表)
山田さんの店で販売しているのは品種改良されたメダカです。山田さんがメダカがいなくなったことに気づいたのは、11日の午前8時。
“犯行”の様子
防犯カメラが捉えた“犯人”とは
「そこに、防犯カメラがありますよね?」(望木アナ)
「はい。ちょうどピンポイトで“食べられていた”ので」(山田代表)
”食べられていた?”という、その真相を確かめるべく、防犯カメラの映像を特別に見せてもらいました。
「これって、アライグマ?」(望木アナ)
映っていたのは、北米原産の特定外来生物「アライグマ」。撮影されたのは、11日の午前1時半すぎ。
「メダカの水槽の上に乗っちゃっていますね」(望木アナ)
「(鳥対策の)ネットなどもどかして」(山田代表)
改良メダカ
400匹もの被害が発生
そして――
「口元にもっていっています。アライグマはメダカを食べる?」(望木アナ)
「食べることは知っていたが、まさかここで出るとは思っていなかった」(山田代表)
山田さんによると、一夜でいなくなったメダカの数は、約400匹で被害総額は30万円ほどになるといいます。
「食べられたのもあるが、水に手をいれてひっかいたりしていたので傷ついて死んでしまった魚や容器をひっくり返されて死んだものもいます」(山田代表)
捕獲されたアライグマ
神出鬼没のアライグマ
周辺で、アライグマの目撃情報を聞いてみると――
「アライグマは見たことないが、イタチは見ることがある。周りに林などもないので、アライグマがいるというのは…」(40年ほど近くに住む女性)
まさに神出鬼没。これまで目撃情報がなかった場所に突如として現れた「アライグマ」。アライグマをめぐっては名古屋市内での目撃情報が相次いでいます。
名古屋市によりますと2000年に守山区で初めて捕獲されて以降、動物が食べられる、家の中に棲みつくなどの被害が全ての区で発生しています。
おととしは20匹、去年は15匹ほどが、捕獲されています。
市内に出現するアライグマ
「見つけても触らずに」
数年前には、こんなところでも――
「いまフェンスをよじ登っています。2匹のアライグマがほぼ同じタイミングでフェンスをよじ登りました。警察官がライトを照らしていますが、全く警戒していません」(山田寛明記者)
名古屋市中区の繁華街「新栄」。ごみを触ったり、ビルの隙間を歩いたり――
警察からは近づかないように、呼びかけもありました。
名古屋市内にいる生物の研究をする「なごや生物多様性センター」によると、アライグマは雑食性で、野菜、鳥のひなや卵、魚、昆虫など、何でも食べるということです。
もし見かけた場合は、鋭い爪や歯がある上に、感染症を持っている可能性もあるので触らずにセンターに連絡してほしいということです。
(3月13日15:40~放送 メ~テレ『ドデスカ!+』より)