名古屋の経済団体「政治への信頼取り戻して…」 物価高などへの対策、ポスト岸田に注文

2024年8月14日 18:07

岸田総理が自民党総裁選への不出馬を表明したことで、名古屋を拠点とする経済団体にも驚きが広がりました。

岸田総理

 名古屋商工会議所(嶋尾正会頭)は報道機関向けに出した文書の冒頭に「突然のことで大変驚いています」と記し、「岸田総理は就任以来、新しい資本主義の実現に向けて、様々な施策に取り組まれ、とりわけ構造的な賃上げの実現については政労使が一体となって30年ぶりの高水準の賃上げを実現するなど、成長と分配の好循環に向けて道筋を付けられました」と評価しました。

 自民党総裁選については候補者が確定していないことを理由にコメントを控えましたが、「ポスト岸田」については「次期総裁には物価高騰や人手不足など厳しい状況下において、中小企業支援に関して切れ目のない対策を講じていただけるようお願いします」と中小企業への支援を求めました。

 

 また、長野、岐阜、静岡、愛知、三重の中部5県を活動エリアとする中部経済連合会(水野明久会長)も「岸田首相が自民党総裁選に不出馬の意向を示され、事実上の辞意表明をされた。突然のことで大変驚いている」と同じく驚きの声。

 「岸田首相におかれては、政権が掲げる『新しい資本主義』の下、賃上げと投資による所得と生産性の向上、カーボンニュートラル実現に向けた原子力事業をはじめとするエネルギー政策、少子化対策、防衛力の抜本的な強化など、わが国のかじ取りに力を尽くされ、確かな実績を残されてきた」と評したうえで「足もとでは物価の高騰や、急激に変動する為替と株式市場への対応など課題が山積しており、政策に切れ目のないよう次期政権につなげていただきたい」と注文。

 総裁選についても言及し「政治に対する信頼を取り戻すことに重点を置きつつ、持続的な経済成長や少子化対策など、直面する困難な課題に対し、リーダーシップを持って取り組んでいただける方を選んでいただきたい」と結びました。

 

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