【パリ五輪まとめ】東海地方の選手が躍動、地元アスリートの勇姿を厳選してお届け

2024年8月15日 17:39

12日に幕を閉じたパリオリンピックを振り返ります。地元アスリートたちの中には、早くも次に向けて動き始めている選手もいるようです。

地元選手が躍動したパリ五輪

 海外の大会では史上最多20個の金メダルを獲得するなど、メダルラッシュに沸いたパリオリンピック。

 東海地方が誇るアスリートたちも、たくさんの感動を届けてくれました。

 2週間にわたる熱戦の中から「じもスポ!」がこれまで追いかけてきた選手の勇姿を厳選してお届けします。

 

藤波朱理選手(中央)と父・俊一さん(右)、母・千夏さん(左)

レスリング無敗の女王 家族と掴んだ金メダル

 まずは、「シン・霊長類最強女子」。 

 「最高です!!オリンピック最高、レスリング最高!!」(藤波朱理選手)

 オリンピック初出場で金メダルに輝いた、三重県四日市市出身のレスリング・藤波朱理選手。

 中学2年から公式戦無敗。圧倒的な強さを支えたのは、家族の絆でした。

 「自分が戦っている時に、セコンドに父、客席に母がいるのが理想」(藤波朱理選手)

 父・俊一さんは、4歳の頃からコーチとして支え、母・千夏さんは、身の回りの世話や精神面でのサポートをしてきました。

 初めてのオリンピック。連勝記録を136にのばし、迎えた決勝。セコンドには父、客席には母の姿がありました。

 家族一丸で金メダルを掴みとりました。

 「自分一人の力で戦ったとは全く思っていなくて、みんなで戦って、みんなで勝ち取った金メダル」(藤波朱理選手)

 

バドミントン 西本拳太選手

世界に見せた“雑草魂”

 「雑草魂」を見せつけた遅咲きのニュースター、三重県伊勢市出身、バドミントンの西本拳太選手。

 リオ・東京と2度の落選を経験しながらも、持ち前の雑草魂で代表を勝ち取った29歳です。

 パリオリンピック代表内定の2日後には、『ドデスカ+』のスタジオに生出演しました。

 「僕自身、これからが全盛期。やっとスタートラインに立てたかなと思っています」(西本拳太選手)

 予選リーグを2連勝で突破し、決勝トーナメントに進出。

 1回戦、互いに1ゲームをとり、勝負の第3ゲーム、去年の世界選手権王者を相手に大きくリードを許す苦しい展開。

 それでも、驚異の粘りで45回ものラリーを制します。すると、会場から「KENTAコール」が巻き起こります。

 敗れはしたものの、パリの地で「雑草魂」を見せつけました。

 「この場に応援に来てくれた方々や、画面越しで応援してくれた方々など、声援のおかげで頑張れた。僕の試合を見に来てくれる人のために、また良い試合ができるように頑張っていきたいと思います」(西本拳太選手)

 

ハンドボール 吉野樹選手

パリで炸裂“タツキエール”

 刈谷市のハンドボールチーム「トヨタ車体ブレイヴキングス」の吉野樹選手。

 強烈なシュートの名前を、濱田隼アナが命名しました。

 「樹(たつき)のボール消える、タツキエール」(濱田アナ)
 「タツキエールで消える魔球を打ちたいなと思います」(吉野樹選手)

 自身2度目の大舞台。宣言通り、タツキエールが炸裂。

 決勝トーナメント進出とはならなかったものの、世界を相手に自慢の武器を見せつけました。

 「個人的には悔しい大会になってしまったけど、日本の強さを見せることができたと思います」(吉野樹選手)

 

アーチェリー 斉藤史弥選手

早くも動き出している岐阜の新星

 「ワンランク上げて練習しないと、オリンピックは勝てないなと思いました」(斉藤史弥選手)

 初のオリンピックとなった岐阜県羽島市出身、アーチェリーの斉藤史弥選手。

 勝ち上がって迎えた個人2回戦。相手は、世界ランク1位の強敵です。

 格上相手でも、持ち前の集中力で30点満点を叩き出し、相手にプレッシャーをかけます。

 しかし――
 
 「『よし、これは取ったぞ』と思った瞬間。向こうも30点満点、うまいですね。世界ランキング1位というのは」(斉藤史弥選手)

 隙のない相手に力及ばず。世界の壁の高さを感じたオリンピックとなりました。

 8月11日。斉藤選手がいたのは、愛知県岡崎市の試合会場。

 帰国からわずか4日後には、早くも次への一歩を踏み出していました。

 Q.4年後のロス五輪の目標はあるか?
 「いいえ。目の前の試合にちゃんと勝っていこうかなと。またそこから作り上げようかなって。まだ4年もあるので」(斉藤史弥選手)

 

カヌー 田中雄己選手

ルーキーの目線は次の五輪メダル

 最後は、「カヌー界のレジェンドとルーキー」 

 「今の自分があるのは、岐阜の色々な環境だったり、温かい人だったり、支えてくれる人あってこそのものなので」(田中雄己選手)

 地元をこよなく愛する岐阜県中津川市出身、カヌーの田中雄己選手。

 初の大舞台ながら、みごと準決勝まで駒を進めた22歳。

 しかし、満足はしていません。

 「レースが終わったその日の夜からは、次に向けてどうやっていくかの方に、マインドも切り替わっていた。4年後のロサンゼルス五輪でのメダル獲得。これを主軸に今後も取り組んでいこうかなと思っています」(田中雄己選手)

 新種目のカヤッククロスにも出場し、存在感を見せた若き逸材。

 その活躍の裏には、同じ舞台に立つ相棒がいました。

 「卓也さんすごいな。オリンピックの舞台を通して見ると、本当にあの人のメダルもそうだし、今回のオリンピックに臨む姿勢とか、そういったものも含めて、あの人は本当にすごいなと思い知らされました」(田中雄己選手)

 

カヌー 羽根田卓也選手

5度目の五輪「皆さんに感謝」

 田中選手の練習パートナーで、今回が5度目のオリンピックとなった豊田市出身の羽根田卓也選手。

 「改めて応援の力だったり、心強さ、頼もしさを感じたオリンピックでした」(羽根田卓也選手)

 メダルに届かず、涙を流した東京オリンピック。

 「引退」もよぎる中、パリへと背中を押したのは、応援してくれる人たちでした。

 「今までは自分主体の自分のチャレンジだった。皆さんと挑戦を共有するという気持ちがすごく強くなった中で臨む大会」(羽根田卓也選手)

 迎えた本番。結果は惜しくも準決勝敗退。

 それでも、その目に涙はありませんでした。

 「本当にたくさん応援してくれていたと思うし、そういった方々が温かく出迎えてくれたことで、自分も仕事を全うしたと改めて感じたし、ああいった方々の応援があってこその我々のオリンピックだったので、感謝しています」(羽根田卓也選手)

 ちなみにオリンピック前、『ドデスカ+』に生出演したとき、ある約束をしてくれた羽根田選手。

 「ゴールした後にウルフィポーズとかあれば」(羽根田卓也選手)

 「忘れてました…すみません」(羽根田卓也選手)

 (2024年8月15日放送 メ~テレ『ドデスカ+』じもスポ!コーナーより)

 

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