紙おむつの「サブスク」が負担ゼロ 行政が全額補助するの岐阜県初 名前書きの手間省けると好評
2024年9月30日 16:48
次の総選挙で争点のひとつになるかもしれない「子育て支援」に関してです。郡上市が、岐阜県内で初めて保育施設の「あるもの」を無料にしました。
岐阜県郡上市にある公立の保育園「やまびこ園」。
ここでは8月から「あるもの」が無料で使えるようになっています。
「おむつを保育園に預けたり、手間だったりした部分が省けて、働く親としてはありがたいです」(保護者)
「家庭で使う分のおむつと合わせると、月に何パックも必要になってくるので、保育園の分を負担しなくていいのはありがたいと思っています」(保護者)
「やまびこ園」で導入されたのが、紙おむつとおしりふきの「サブスク」。
サブスクとは、定額で使い放題のサービスです。
さらに、利用料は郡上市が負担するため、利用者の負担はゼロ。無料で使うことができます。
郡上市 山川弘保 市長
行政が全額補助するのは岐阜県初
紙おむつを巡っては、各地の保育施設でサブスクを導入するケースが増えていますが、行政が全額補助するのは、岐阜県内で初めてです。
「それぞれの園で独自にこういった取り組みをしているところはあるが、市全体で子どもは郡上市の宝物、みんなで育てて、この郡上市を託したい。そういう思いがあったから公費にしました」(郡上市 山川弘保 市長)
そして、郡上市は10月1日から「紙おむつのサブスク」に対する全額補助を、市内全域で開始します。
対象となるのは、公立や私立の保育園と認定こども園、あわせて15の施設で0歳児から2歳児クラスの園児、約280人です。
「郡上市は子どもたちに優しい、親もそれで喜んでくれれば」(山川市長)
やまびこ園 保育士 野々田藍里さん
保育士の負担軽減にもつながる
利用する保護者にとっては、家計の負担が減るだけでなく、1枚1枚に名前を書く手間などが省けるメリットもあります。
「1つ1つおむつに記名するというのは、1番手間だと思います。1袋なので、40~50枚くらい書く」(サブスクを利用する保護者)
「名前を付けることも持って行くこともなくなり、お任せできるのは1番ありがたい。準備の時間も減っていくので、その分ほかのことに、充てられるのはありがたいと思っています」(サブスクを利用する保護者)
さらに、保育士の負担軽減にもつながっています。
「これまでは、おむつが足りなくなりそうなときに、保護者に連絡して、不足することがないように連絡していた。おむつの補充の連絡が必要なくなり、保育士としても助かっています。保護者の負担軽減になったことがよかったのではないかと思います」(やまびこ園 保育士 野々田藍里さん)
郡上市によると、「紙のおむつが肌に合わない」というケースはあるものの、10月1日以降、約9割の園児がこのサブスクを利用するということです。