「新アリーナ計画」は住民投票の公算大 市議会が会期延長し議論 愛知県豊橋市

2024年12月21日 08:01

愛知県豊橋市のアリーナ計画をめぐる混乱が続いています。

 20日の豊橋市議会。新アリーナ計画の継続を求める市民らが約13万4000筆の署名(市外含む)を集めた請願書が賛成多数で採択されました。

 市の中心部にある豊橋公園の東エリアで計画されている新アリーナ。地元のプロバスケットボールチーム「三遠ネオフェニックス」の拠点などにも使われる予定です。

 市は周辺整備なども含めて総額約230億円の事業契約を業者と結び2027年の開業を目指していました。

 ところが11月の市長選では計画中止を訴えた長坂尚登市長が、推進を訴えた前職らを破って初当選。就任直後に事業契約の解除を業者に申し入れました。
 
 長坂市長は採択された請願について…

「送付された請願をしっかり見て、それに対して議会がどのような文章を付けてくるのかをまだ承知していないので今の段階では何も言えない」(豊橋市 長坂尚登市長)

 中止か、継続か。アリーナ計画をめぐって混乱が続く背景には、賛否をめぐる議論がくすぶり続けていたことがありました。

 前市長の在職時には住民投票を求めて署名を集めた市民団体の直接請求を2回にわたって市議会が退けていました。

 

 ところが一転、19日新たな動きが。

 市議会の委員会で「推進派」「反対派」それぞれがアリーナ計画の賛否を問う住民投票条例案を出すことが明らかになりました

 いずれも計画の賛否を2択で問う形式ですが、大きな違いは可決から投票日までの期間です。推進派案は60日以内で、反対派案は120日以内。反対派の方が投票までの日にちが長いのは「計画の問題点を市民に理解してもらうため」だとしています。

 2つの案をすり合わせるため、20日が最終日のはずだった市議会の会期は26日まで延長されることになりました。

 条例案は26日に可決される見込みで、豊橋市で初めての住民投票が実施される公算が大きくなっています。

 市民の反応は…

「事前に大きなことをやる時にきちんとしかるべきステップを踏んで決められていなかったのは疑問。どうして今こんな風にまた再検討しないといけないかは疑問」(豊橋市民)

「住民投票はいいと思う。期待している。豊橋市民の意見が大事だと思う」(豊橋市民)

 

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