値上げされた郵便料金 逆風が予想される年賀はがき 魅力増のため「カタログ」付きを販売
2024年10月1日 16:45
10月1日から値上げされた郵便料金。コストの増加などが理由で、はがきは1枚63円から85円になりました。11月発売の「年賀はがき」への影響はどうなるのでしょうか。
愛知県春日井市の春日井郵便局に運び込まれたのは、11月から販売が始まる年賀はがきです。
新年のあいさつの「定番」といえば年賀はがき。
ところが、今年は例年以上の「逆風」が予想されています。
理由は価格。1枚63円だった去年から約3割値上がりし、1枚85円で販売されるためです。
コスト上昇などを理由に10月から郵便料金が引き上げられ、年賀はがきも値上がりすることになりました。
「当然値上がったことでお客様、利用者の減少が見込まれています」(春日井郵便局 郵便部 古田雅秀部長)
年賀はがきの当初発行枚数(日本郵便発表より)
電子メールやSNSの普及に伴って14年連続で減少
日本郵便によると、今年販売される来年用の年賀はがきの発行枚数は10億7000万枚。
電子メールやSNSの普及に伴って14年連続で減少し、この5年間だけでも半分以下になっています。
値上げは「年賀状離れ」を加速させるのでしょうか。郵便局を訪れた人に話を聞くと――
「同級生はLINEのグループでつながりがあるので、年賀状をわざわざ書かなくなった」
Q.このタイミングでの値上がりは
「私としてはますます出さなくなる」
「個人的にも年賀状を出しますけど、娘は店をやっているので、毎年2000通ぐらい出している」
Q.郵便料金の値上がりは
「困りますね。日ごろ会えない人にも、あいさつができるし、近況が分かるので良い」
ギフト付き年賀はがき
日本郵便も対策に乗り出す
年賀状の魅力を高めようと、日本郵便も対策に乗り出しています。
今年から新たに販売するのが、ギフト付きタイプの年賀はがきです。
はがきに印刷されたQRコードをスマートフォンで読み取ることで好みの商品が選べる、いわゆる「カタログギフト」タイプ。
販売金額は620円から5500円までの3タイプ。
ファーストフード店の利用券などを選べます。
東海地方では、名古屋中央郵便局などの3カ所や郵便局のネットショップで購入することができます。
「少なからず、元旦に心待ちにしているお客様もいるので、年賀状の温かみを伝えていきたい」(古田部長)