フィギュアGPシリーズ5年連続出場 不屈のスケーター松生理乃選手 超一途なメダル候補に迫る

2024年10月3日 21:16

10月19日に開幕するフィギュアスケート・グランプリシリーズ。東海地方からは男子3人、女子2人、ペア1組が出場。今回注目するのは、名古屋市出身の松生理乃選手。表彰台も期待される19歳は、今シーズン新たなことにチャレンジしているようです。

名古屋市出身 中京大学2年 松生理乃選手

 中京大学2年、松生理乃選手。

 5年連続でグランプリシリーズに出場する名古屋のフィギュアスケーターです。

 軽やかなスケーティングと優雅な身のこなしが持ち味の松生選手。華やかな演技の一方、ここまでの道のりは決して華々しくはありませんでした。

 もともと選手としては遅咲きだった松生選手。小学生の頃は、愛知のローカル大会でさえ、メダルを手にすることはありませんでした。

 転機が訪れたのは、高校1年の頃。ジュニアの国内大会では負け知らず。

 さらに、特別に出場したシニアの国際大会で表彰台に乗り、一躍脚光を浴びました。

 しかし、次のシーズン以降に襲ったのは、けがや体調不良。実力を発揮しきれない日々が続きました。

 「良いことが無いっていうのが、ずっと続いてしまっていたので、立ち直る時もなかったし、もうやめようと思っていた」(松生理乃選手)

 

 

復活を信じ続け、掴んだチャンス

 成績不振から、去年のグランプリシリーズへの派遣は、当初、見送りに――

 それでも、やめなかったのは、スケートが好きだから。

 再び輝けることを信じ、練習を続けた松生選手。

 すると、朗報が舞い込みました。

 「先生から電話がかかってきて『GPカナダ決まったよ』と言われて、うれしかったけど、学校だったので、あんまり大きい声を出したら迷惑なので、心の中で『やった!』って思いました」(松生選手)

 欠場者が出て、めぐってきたチャンス。

 「出場は1戦だったので『これだけにかけて!』という思いがすごく強かった」(松生選手)

 渾身の演技で、国際大会では3年ぶりとなる表彰台にのぼりました。

 復活を遂げた松生選手。今シーズンは、グランプリシリーズに2試合出場します。

 「去年、1戦出させていただいて、そこでやっとチャンスを生かすことができた。そのチャンスがあったからこそ、今年は2戦選んでいただけて、本当に恵まれている状態だと感じているので、そこで感謝や自分の喜びが伝わるような演技をして、来年もGPシリーズの出場枠をもらえる演技ができたらいいなと思っています」(松生選手)

 

推しがきっかけで韓国語の勉強を始めた松生選手

好きなことにはトコトンのめりこむタイプ

 実は、大学生になって、スケート以外にも打ち込んでいることがあるそうで――

 大好きな韓流アイドルをきっかけに始めた、韓国語の勉強。好きなことにはトコトンのめりこむタイプです。

 「独り言を韓国語で話せるようになったら、もっと上達するかなと思って、韓国語でちょっとしゃべってみたり、一人で頭の中で思い浮かべたりしている時もあります。やるのがめちゃくちゃ楽しいから、全然苦ではなくて、『英語もやりなさい』と言われるけど、英語より韓国語が楽しいから」(松生選手)

 次のオリンピックまで、約1年半。新たなことにも挑戦していました。

 海外での振り付けです。依頼したのは、ローリー・ニコルさん。

 手がけた作品には、松生選手も憧れる浅田真央さんをはじめ、トップスケーターたちのプログラムが数多くあります。

 「ニコルさんは、優しい方で、ほめてくださったり、色々なパターンを試してくださったので、試行錯誤はしたんですけど、結果的にすごく楽しく振り付けができて、すごくいいプログラムが出来上がったなと思います」(松生選手)

 

松生選手

スケート人生への思いも込められた新フリー

 2週間のカナダ合宿で出来上がった新たなフリー。

 テーマは「神への祈り」。

 松生選手のスケート人生への思いも込められていました。

 「自分もうまくいかなかったことが、たくさん今までもあるし、これからもあると思うので、私はどうしたらいいんだろうと悩んでいる部分とかを、神様に相談しながら滑るイメージを持てたらいいのかなと思います」(松生選手)

 9月。新プログラムを携え、地元・名古屋の大会に出場した松生選手。

 新境地を見せつけ、観客を魅了。

 優勝を飾り、グランプリシリーズに弾みをつけた松生選手。

 再びチャンスを掴む時がやってきます。

 「2戦ともいい演技をして、ファイナルに進出したことが一度もないので、ファイナルも視野に入れて練習できたら。ファイナルも目指してやっていけたらいいなと思います」(松生選手)

 (10月3日放送 メ~テレ『ドデスカ+』「じもスポ!」コーナーより)

 

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