今年の冬に人気の観光地は? 旅行アナリストが解説 愛知県に観光客が増えるデータも
2024年11月15日 14:53
大手旅行サイトが、2024年の冬の旅行動向を発表しました。愛知の観光地も注目を集めているようです。
2024年、冬に人気の観光地とは?
世界最大の旅行プラットフォーム「トリップアドバイザー」が12日、今年の冬の旅行動向について発表しました。
国内で人気の観光地は、札幌市や東京ディズニーリゾートがある千葉県浦安市、温泉地の神奈川県箱根町がトップ3にランクイン。
海外ではソウルやバンコク、ハワイのホノルルなど、比較的日本から行きやすい場所が上位に入りました。
「旅行を計画している」と回答した日本人旅行者の割合は53%。そのうち、国内旅行は87%で、海外旅行は7%、「両方行く」と回答した人は8%でした。
トリップアドバイザーが調査した、2024年冬の人気観光地
円安の影響で海外旅行に行く人が減少
この冬のトレンドについて、航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さんは――。
Q.どちらにいらっしゃるんですか
「オーストラリアのゴールドコーストにいます」(鳥海さん)
Q.日本人観光客はどうですか
「めちゃくちゃ少ないですね。ほとんどすれ違っていないです。昔は新婚旅行で訪れる人が非常に多い場所でしたので、すごく日本人もいて、日本料理店もいっぱいありましたが、円安の影響もありゴールドコーストに新婚旅行で来る人はかなり減っている」(鳥海さん)
航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さん
Q.今年の冬は海外旅行に行く人が少ないというデータがありますが
「今回の年末年始は多くの人が9連休をとれる中で、本来であればアメリカ・ヨーロッパなどに1週間程度の海外旅行に行く人が多くなる傾向になるはずが、円安や海外の物価高、航空券の価格も高い状況が続いている。逆に国内旅行でお金を落とす、そういう流れになるのではないか」(鳥海さん)
鳥海さんのリサーチによると、九州・沖縄方面のホテルは早い時期から予約で埋まっているところも多く、「国内旅行でもリゾート気分を味わいたい人が今年は多いのではないか」と分析しています。
「前の年より観光客が増えそうな場所」に愛知県から3つの場所がランクイン
愛知県から3つの場所がランクイン
またトリップアドバイザーは「前の年より観光客が増えそうな場所」についても調査しているのですが――。
なんとトップ10に、愛知県から3つの場所がランクイン。
4位に常滑市、5位に名古屋市港区、そして9位に名古屋市・栄が入りました。
Q.愛知の観光地がランクインした背景は?
「名古屋は東京・大阪・京都と比べ、ホテルがまだ予約できることもあり、名古屋を経由していろんな観光地に出かける。そして、その経由地である名古屋のいい所を見つけて、そこを訪れる観光客がSNSも含めた口コミで広がっていると考えられる」(鳥海さん)
インバウンド客に注目されているという名古屋・栄地区
インバウンド増加で「実家」を活用する動きも
鳥海さんは、回復傾向が強い観光地の多くは、インバウンドの増加を見込んでいると分析。
名古屋市港区にはレゴランド・ジャパン、栄エリアにはオアシス21など、外国人観光客にとって写真映えするスポットが多く、百貨店や高級ブランド店がコンパクトに並ぶ栄は、円安で買い物をしたいインバウンド客に注目されていると指摘します。
Q.インバウンドの影響で国内旅行も難しい状況もある?
「リゾート地を中心にホテル代が上がっている状況。ここ数年の傾向は、料金のかからない実家に宿泊して、そこを拠点に旅行をする流れがコロナ前よりも強くなっている。今回の年末年始もホテル代が上がっているということで、実家を活用する動きが家族連れを中心に見られている」(鳥海さん)