一番福めざして駆け抜ける 東海地方でも開催 熱い思いで記者も参加 岐阜
2025年1月10日 17:59
屈強な参加者たちが「一番福」をめざして駆け抜けるあの神事が、東海地方でも開催されました。舞台は、岐阜県中津川市。福を求めて、メ~テレ記者も参加しました。
神社の境内を疾走する群衆。毎年、1月10日の朝6時に兵庫県の西宮神社で行われる「福男選び」が今年も行われました。
230mの参道を駆け抜け、本殿にいち早くたどり着いた人を「一番福」と呼び、周囲に福を分け与える人として「福男」に認定するという神事です。
熱気と興奮が渦巻く一風変わった神事。
そんな「福男選び」が今年初めて、岐阜県中津川市で行われたんです。
創建130周年の今年に初めて開催
地域を盛り上げようと初めて開催
舞台となるのは「えびすさま」をまつる、中津川西宮神社。
毎年1月10日に行われる「十日市」のにぎわいが年々薄れるなか、地域を盛り上げようと創建130周年の今年、初めて開催することになりました。
街の人は――
「ありがたいという部分もあるし、それで商店街が活性化するといいと思う」(地元で飲食店を経営 伊藤泰利さん)
約80人の男女が参加
約80人の男女が集まる
そして、兵庫県西宮市で行われる本家「福男選び」出走の3時間前には、中津川西宮神社の近くに約80人の男女が集まりました。
マイナス4℃前後という冷え込みにもかかわらず、うっすら積もった雪をとかすかのような熱気。
「わくわくする行事だなと本当に思う。体重を落とす目的でトレーニングをするきっかけにできたらと始めて、福男に選ばれるように努力してきたので、何とか選ばれたいなと」(中津川市在住 39歳)
「ぜひ走ってみたいと。有名な西宮神社の分社ということなんで。ケガしないように練習してきました」(三重・四日市市から 58歳)
「福男選び」に参加する羽多野裕也記者
メ~テレにも「福男」に熱い思いを持つ人が…
「福男」に熱い思いを持っている人がここにもいました。
メ~テレで働く羽多野裕也記者、30歳。
中津川市と同じ、東濃地方の多治見市出身です。
「とにかく走り切って、なるべく前のほうでゴールできるように頑張りたい」(羽多野裕也記者)
Q.もらった福はどうしたい
「視聴者のみなさんに届けたいです」(羽多野記者)
皆さんの福のために、一番福を狙う羽多野記者
一番福を狙う
中学時代は剣道部で体を鍛えたものの、あまり走ることは得意ではないといいます。
さらに、記者になってからは不規則な生活――
緩んだ心と体に鞭を打ち、皆さんの福のために、一番福を狙います。
様々な人の思いを乗せ、いま、福男選びが始まる!
コースは本家より長い400m
今回の難所は「福コーナー」
コースは本家より長い400m。公道を規制し、中津川西宮神社前のゴールラインを目指します。
神社の宮司、馬島さんの予想する今回の難所は?
「川沿いの道に出てくるところのカーブ。天気が心配になっていますので、滑って転んだりとか。普段走っていない方は、気を付けたほうがよろしいかと」(中津川西宮神社 馬島伸治宮司)
Q.難所を名付けるとしたら
「“魔”のコーナー。“福”のコーナー、『福コーナー』」(馬島宮司)
この難所でいかにスピードを落とさないかが、一番福への近道になります。
記者は先頭集団から20秒遅れでスタート
午前4時ちょうどにスタート
そして午前4時ちょうどに、先頭集団が一斉にスタート。
雪で滑りやすい「福コーナー」ですが、全員ものともせず疾走していきます。
羽多野記者はくじ引きにより、先頭集団から20秒遅れのスタート。
走り始めでスリップするものの、その後は転ぶことなく駆け抜けていきます。
記者は66番福という結果に
六十六番福に
スタートから1分ほどで、先頭集団が最終コーナーを抜けてきました。
そして2位以下に大差をつけ、一番福となったのは中津川市のお隣、恵那市出身の鈴木悠右さん。
羽多野記者は六十六番福に。それでも、転ばずしっかり走り切ることができました。
「しゃべれないです、いま…。なんとか…なんとか最後まで走れました」(羽多野記者)
羽田野記者、お疲れさまでした。
一番福と認定された鈴木悠右さん
「少しずつ福をみんなに分けていきたい」
そして一番福と認定された鈴木さんは、社会人のいまも陸上競技をしていて、100mの短距離を得意とするランナーでした。
「初めてということで頑張らせてもらって、地元の人間で(一番福を)とれてよかった。(一番福は)周りに福を配るという話があるので、日ごろから小さなことから良いことをして、少しずつ福をみんなに分けていけたら」(一番福 鈴木悠右さん 30歳)
この「福」が視聴者の皆さんにも届き、いい1年を過ごせますように!