「救急隊ひっ迫アラート」名古屋で開始 暑さで出動増、到着遅れる恐れ 必要時は「ためらわず119番を」

2024年7月16日 16:40
「名古屋市救急隊ひっ迫アラート」の運用が16日から始まりました。暑くなると熱中症などによる救急車の出動要請が増え、救急車が遅れる可能性もあるそうです。
 名古屋市消防局防災指令センターでは、24時間119番通報を受け付けています。

 16日も午前中から救急車の出動要請が相次ぎ、多くの救急車が稼働していました。

 名古屋市では、49隊の救急隊が出動できる体制が整備されていますが、暑さが厳しくなるこの時期は出動要請が増え、救急搬送体制がひっ迫します。

 「熱中症が多いが、暑さに起因して持病の悪化などもあり、通報が増えていると考えられる」(名古屋市消防局・水谷和也さん)
 

名古屋市消防局にある救急車の稼働状況を示すモニター

救急車の稼働状況は?
 そんな救急車の出動状況がわかるのが、名古屋市消防局にある、すべての救急車の稼働状況を示すモニターです。

 「こちらのモニターは、名古屋市消防局にある、すべての救急車の稼働状況。現在、約50%の稼働率になっているので、市内の救急隊の半分が出動している状況となっています」(水谷さん)

 16日の午前中は、ほとんどの時間で稼働率50%を超えており、60%近い稼働率を示している時間帯もありました。
 

名古屋市消防局の水谷和也さん

梅雨明けに伴い、救急隊の稼働率が上がる恐れも…
 7月8日、熱中症などを含めた1日の救急出動件数は631件で、過去最多の664件に並ぶ出動件数でした。

 梅雨が明けると本格的な暑さで、さらに救急隊の稼働率が上がる恐れがあるといいます。

 もし、80%を超えてしまうと――。

 「救急隊が現場に到着するまでの時間が、いつもより長くかかる場合がある。救急隊が到着する時間が遅くなるということは、救命率低下に関係してくる」(水谷さん)
 

名古屋市救急隊ひっ迫アラート

『名古屋市救急隊ひっ迫アラート』の基準
 「救急隊の稼働率が80%以上を『名古屋市救急隊ひっ迫アラート』の基準としている」(水谷さん)

 「名古屋市救急隊ひっ迫アラート」を発信することで、自分でできる熱中症対策をするなどして、救急隊のひっ迫を軽減させることが目的です。

 「今年は救急隊の稼働率が著しく上昇して、救急隊の現場到着時間が遅くなる恐れがあるという状況を、まず知ってもらいたい。ただ、いかなる場合でも、救急車が必要という判断をしたら、すぐ119番をしてほしい」(水谷さん)
 

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