金山を名古屋駅・栄に並ぶにぎわいエリアに 総合駅周辺を一体的に再整備

2025年2月26日 16:51
名古屋市は、2005年に開業した「アスナル金山」を2028年2月末までに閉鎖し、跡地に新たに複合施設を整備します。
 名古屋駅に次いで乗降客数が多い、金山総合駅。

 中部空港にもつながる名古屋の南の玄関口で、1日の利用客は48万人にも上る、巨大駅の一つです。

 その一方で、駅を利用する人たちからはこんな声も…。

「病院くらいしか来ないです」(30代)
「乗り換えの最後の駅としてご飯を食べに来る」(20代)
 

名古屋市は金山総合駅周辺を4エリアに分けて一体的に再整備する計画

「乗り換えだけの駅」打開めざす
 ただ乗り換えるだけの利用客も少なくなく、名古屋市はこの現状を打開しようと、「金山駅周辺まちづくり計画」として、再整備に乗り出すことに。

 テーマは「人・文化・芸術とともに育つまち」。

 よりにぎわいと感性があふれる場所にし、金山総合駅の魅力向上を目指します。

 金山総合駅のすぐ北側にある「アスナル金山」。

 名古屋市が「名古屋まちづくり公社」に貸している約1.2haの市有地に建設され、2005年に開業。

 飲食店や雑貨店など約60店舗が入り、さらにオープンスペース「明日なる!広場」にあるステージではイベントが開催されるなど、市民らに親しまれてきました。

 名古屋市は、借地期限である2028年2月末までに「アスナル金山」を閉鎖し、新たな複合施設を整備する方針です。

 複合施設には、商業施設やオフィス、宿泊機能の導入が検討されています。

 さらに、新たに最先端の舞台装置を付けた客席数約900席のホールも導入し、まちづくりのコンセプトである「にぎわい」と「感性」があふれる場所の実現を図ります。

 名古屋市は、2032年度から事業に着手する予定で、完成時期は未定です。
 

新劇場のイメージ(名古屋市提供)

市民会館も2035年度に新劇場に
 再整備されるのは、アスナル金山だけではありません。

 今回、名古屋市は「アスナル金山エリア」のほか、北側にある「古沢公園・市民会館エリア」「駅南口エリア」「金山総合駅連絡通路橋」の4つのエリアに計画を分け、一体的に街づくりを行う考えです。

 中でも「Niterra 日本特殊陶業市民会館」は開館から約50年が経過し、老朽化やバリアフリーへの対応のためにも、再整備が必要に。

 2028年3月末で閉館し、2035年度に客席数2200席程度の第1ホールと客席数1500席程度の第2ホールが入った新しい劇場に生まれ変わります。

 名古屋駅や栄のようなにぎわいを創出できるのか、注目が集まります。
 

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