中国・陝西省。女性が外出しようと、ドアノブに触れた時でした。 　小さな爆発音とともに、顔が炎に包まれます。幸い軽いやけどで済みましたが、いったい何が起きたのでしょうか。 　直前、女性は床に落ちていた風船を拾い上げていました。 　実は、その中身は「水素ガス」。風船をつぶして水素が漏れ出たところでドアノブに触れたため、発生した静電気が引火したとみられています。 　空気よりも軽い水素は、かつて飛行船などを浮かすのに多く使われていました。しかし、燃えやすく爆発しやすいため、大きな事故が発生。 　日本でも水素ガスでふくらませたアドバルーンが小学校の校庭に舞い降りて爆発するなど事故が相次ぎ、世界的にヘリウムガスが使われるようになりましたが…。 　水素ガスのコストはヘリウムガスのおよそ10分の1。中国では違法な“水素風船”が巷で横行しているため、当局が注意を呼び掛けています。