株高でも「バブルの時は世の中が楽しい感じだった」 恩恵感じにくい市民 名古屋で聞いた

2024年2月26日 17:00
連休明けの26日も上昇した日経平均株価。物価高にあえぐ市民の生活に、恩恵はもたらされるのでしょうか。
 22日、日経平均株価は前の日の終わり値から800円以上値上がりし、史上最高値の3万9098円68銭で取引を終えました。1989年以来、34年ぶりの最高値を更新です。

 26日もその高値の状況は続き、買いに弾みがついたことで、終値で3万9233円71銭となり、最高値をさらに更新しました。株式投資をしている人は──

「株式買うのも、落胆もあるけど夢もある」(株式投資をする人)
Q.夢見られていますか?
「もちろん。(自分の)会社も上場している」(株式投資をする人)

 投資をする人からは喜びの声も聞こえる一方で、投資をしていない人からは──

Q.34年ぶりに最高値更新。驚いた?
「今のところ、そういう感覚はない」
普段生活しているうえでは感じない?
「そうそう」(60代の人)

 以前の最高値を記録したのは1989年で、バブル経済の真っ只中でした。この頃はトヨタが新車のPRイベントをディスコで行うなど、日本中が好景気に沸いているのが実感できたといいます。

「バブルの時は世の中が楽しい感じだった。今はまだ、そこまで肌で感じていない。投資家の人たちはうらやましい」(60代の人)

 今は物価上昇などから、生活が厳しいという声が聞こえるのが現状です。

Q.これからどんな風に普段の生活に波及してくれたらいい?
「生活も物価も大変なんで、身近なところに反映されたらいいなって」(60代の人)
 

三菱UFJリサーチ&コンサルティングの南田あゆみさん

「利益を人材や賃上げに」
「年度内にも日経平均株価が一旦4万円台の大台に乗るんじゃないかというふうに言っている者もおります」(三菱UFJリサーチ&コンサルティング  主任研究員 南田あゆみさん)

 三菱UFJリサーチ&コンサルティングの南田あゆみさんは、しばらく「株価の上昇傾向は続く」とみていると話します。その要因は──

「今年度ですね、企業部門全体で3年連続で過去の最高益を更新するということが確実になっています。またアメリカの株が今、史上最高を更新しているということで、日本の株の割安感で海外の投資家の株を買っているというところも影響があるかと思います」( 南田あゆみさん)

 日本企業の業績が好調であることや、外国人投資家が日本株を割安に感じて買っていることなどを挙げました。一方で懸念も──

「(日本企業が)販売価格の引き上げで業績が良いというような形になってるというのもあるので、逆に消費者の方に今、物価高というところで賃金がそれほど上がってないっていうことで、家計のしわ寄せは大きいのかなというふうに考えています」( 南田あゆみさん)

 では今後、ポイントとなるのは──

「今まで、やはり企業のほうで資産を保有している企業が多かったので、ため込まずに得た利益を、きちんと人材ですとか賃上げのところに、きちんと使っていくということがとても重要かというふうに思っています」(南田あゆみさん)

(2月26日15:40~放送 メ~テレ『ドデスカ!+』より)
 

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