JR東海丹羽社長「静岡は大事な県」と強調 静岡県鈴木知事と初めて面会 総論的な意見交換が中心

2024年6月5日 20:12
リニア新幹線をめぐり、5日、JR東海の丹羽社長が静岡県庁を訪れ5月就任した鈴木知事と初めて面会しました。丹羽社長は「静岡は大事な県」と強調しました。
 2034年以降の開業を目指すリニア中央新幹線。リニア新幹線静岡工区を巡る意見交換のため、5日午後4時過ぎ、JR東海の丹羽俊介社長が静岡県庁を訪れ、5月就任した鈴木康友知事と初めて面会しました。

 静岡工区を巡っては…

「『リニアか水か』ではなく、リニアと水をどう両立させるかということ」(静岡県 川勝平太前知事 2020年)

 川勝前知事が環境への影響の懸念から、静岡工区の着工を認めず、山梨県との県境でのボーリング調査についても認めていませんでした。

 鈴木知事は「水の問題と環境の問題はないがしろにできない」として水資源や環境の問題を解決した上での「リニア推進」の立場を掲げています。
 

静岡県 鈴木康友知事

面会後には…
  5日の初対面で2人は…

 「リニア中央新幹線については、推進する必要があるというふうには理解している。大井川の水資源の確保と南アルプスの生態系の保全との両立を図るという方向性については堅持をしていく」(静岡県 鈴木康友知事)

 「大井川の水資源の利用に影響を与えない、南アルプスの環境保全に最大限努めるということで取り組んできている」(JR東海 丹羽俊介社長)

 面会後には…

 「基本的な考え方、リニアについては重要なプロジェクトとして認識している。推進していく必要があると思っているが、大井川の水資源の確保と南アルプスの生態系の保全との両立を図るという方向性については堅持していく」(鈴木知事)

 静岡県は岐阜県瑞浪市の井戸などで、水位が低下している問題について詳細な対応状況をJR東海に問い合わせていましたが…

「今回の岐阜県の(水位低下)事案は、静岡県とだいぶ状況が異なっている。(説明のため)大井川利水関係協議会を開催してもらえるように静岡県に調整をお願いしている」(丹羽社長)
 

JR東海 丹羽俊介社長

JR東海丹羽社長「対話の努力を続けていきたい」
 JR東海の丹羽社長は面会を「有意義」だったと強調しましたが、具体的な話はなかったということです。

 「静岡は当社にとって大切な県と知事に話した。総論的な意見交換が中心だった。具体的な手続きや進め方について具体的に話したわけではない。今後とも鈴木知事とは緊密なコミュニケーションをとれると感じた」(丹羽社長)

 記者の「着工に向けて前に進んだか」という質問に対しては…

「今後ともこうした対話の努力を続けていきたい」(丹羽社長)
 

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