「お金教育」で無駄づかい回避 “定額制”と“報酬制”の2ステップが大事 子どものおこづかい事情は

2024年7月16日 19:17
夏祭りや花火大会が楽しみな夏休み。子ども同士で出かける機会も増えますが、ついついお金を使いすぎてしまうこともあるのでは。無駄づかいを避けるための、おこづかいの工夫があるといいます。
子どもの親は「使いすぎが心配…」
 アイスや文房具、マンガをたくさん買いた~い…。これから夏休みを迎える子どもたちは「わくわく」でいっぱいです。

 そんな子どもたちは、どのようにおこづかいをもらっているのでしょうか。

 「1カ月の頭に300円あげています。お金の管理とかをわかってもらえばいいかなって思って1年生になってから始めました。いっぱいあげていろいろ使っても困るし、全然お金を使わなくて、そういうのをわからないのも困るので」(小学1年生の子どもの母親)

 「塾に通っているので、成績が良かったときは追加ボーナスみたいな感じであげています」(小学6年生の子どもの母親)

 もうすぐ訪れる夏休みは、夏祭りや花火大会など、子ども同士で出かけるイベントも盛りだくさんです。
  
 親の目の届かないところで遊ぶ機会も増えることになりますが、「お金」をめぐる心配事も…?

 「使いすぎちゃうかなっていうのは心配です。やっぱりお友達と出かけると一緒にいないんで」(小学6年生の子どもの母親)
 
 Q:夏休み遊びに行くって言ったらプラスであげたり?
 「そうやな、プラスであげるかな。学校帰ってきてからお友達と遊びに行くって言って、1000円くらいみんなが持ってくんやんな」(小学6年生の子どもの祖母)
 

「マネーセミナー」(岐阜県本巣市の真桑小学校)

小学生に「マネーセミナー」
 1万円札と同じ大きさや厚さでできた紙100枚を、100万円に見立てて数える体験をしたのは、岐阜県本巣市の真桑小学校の5年生の児童たちです。

 夏休みを前に、JAぎふの職員による「マネーセミナー」の授業がありました。
  
 「モノを交換する」「モノの価値をはかる」などお金の機能を学んだほか、計画的にお金を使うことの大切さを学びました。

 「夏休みとか近いこともありますし、おこづかいをもらうという、使う機会がとても大事だと思うので、使い方を学ぶことができました」(小学5年生)

 「旅行とか夏祭りもあって楽しいけれど、いっぱいお金を使わないように気を付けたいと思います」(小学5年生)

「いま高校でも家庭科で『金融リテラシー』の授業をやるのですが、小学校ではそういう授業をする機会がまだないので、こういう機会を増やしていけるといいと思っています」(JAぎふ 赤尾圭祐さん)
 

「定額制」と「報酬制」の2ステップが大事

「お金教育」家庭でどう工夫
 一方、家庭ではどんな工夫ができるのか。三重県出身で、「お金教育」に関する講義を毎月行っている、村田幸紀さんに聞きました。

 「最初に”定額制”でお金の管理、要は使い切っちゃいけないと学ぶ。計画性をもってお金を使う、という管理を学ぶことが第1ステップ」(一般社団法人こどもmirai 代表理事 村田幸紀さん)

 具体的に、お小遣いが月1000円の場合で考えてみると、お小遣いの半分は残すように約束し、実際に1カ月後、500円を残せていた場合は、保護者がさらに500円を足して貯金に回します。

 「”倍返し”をすることで、子どもは残したら(=我慢したら)すごくいいことが起きるんだと学びがある」(村田さん) 

 「定額制」でしっかりと計画的にお金を使うことを学んだ後は、2ステップ目の「報酬制」です。

 「次が”報酬制”ですね。”ありがとう”と言ってもらって初めて収入になるんだという第2ステップ。この2ステップでやってもらうのが大事」(村田さん)

 村田さんの「報酬制」のルールでは、子どものお手伝いの内容について、それぞれ金額をお子さんと一緒に決め、一覧表を作ります。

 その際、大事なのが、お手伝いの内容への感謝の度合いによって金額の高い、低いをつけることだといいます。

 「”ありがとう”がお金に変わるんだ。ということを学んでほしい。報酬制で」(村田さん)
 
 子どもとの会話が増える夏休みは、今後の社会生活に欠かせない「お金」について学ぶ貴重な機会だといいます。

 「お金はコミュニケーションツールだと思う。この子はこういう性格していて、今こういうものを欲しいとか。お金の教育もちゃんと含めながらやっていくのがベストではないかなと思います」(一般社団法人こどもmirai 代表理事 村田幸紀さん)
 

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