大相撲名古屋場所、愛知県体育館では今年で見納め 会場設営「安藤組」が先代からこだわり続けたこと

2024年7月29日 17:58
28日に千秋楽を迎えた大相撲名古屋場所。60年間にわたって、数々の名勝負を生んできましたが、現在の「愛知県体育館」(ドルフィンズアリーナ)での開催は今年で最後となりました。
 数々の名勝負が生まれた、愛知県体育館。

 開始当時から、会場の設営を担当してきたのが名古屋の建設会社「安藤組」です。

「いよいよ最後なんだなって。寂しいですね。先代から引き継いでやってきたけど、先代との思い出もありますので、いろいろ思うことはあります」(安藤組2代目 安藤浩司 社長)

 現在、社長を務める安藤浩司さん(62)。「愛知県体育館の相撲が自分を育ててくれた」と語ります。

「子どものころは父の仕事に理解がなくて、1度はサラリーマンになったけど、父の仕事に影響を受けて、考え方も変わりました。愛知県体育館の相撲自体が僕を育ててくれた」(安藤さん)

 会場には、約7000人分の席を用意。延べ350人のスタッフが約3週間かけて設営した会場は、安全を一番に、強度にこだわり施工してきました。

「お客さんがたくさん通る通路で施工を気にかけますし、この辺は高さや段差を工夫して、お客様の頭で視野が妨げられないようにしている」(安藤さん)
 

名古屋市北区の名城公園に開業する「IGアリーナ」

来年開業の新アリーナでも
 新たな愛知県体育館は、来年7月「IGアリーナ」として、名古屋市北区の名城公園に開業します。

 国内最大級となるアリーナでも、安藤さんは大相撲の設営に携わる予定です。

「年配の方は『何も思い残すことはない』と帰っていき記憶に残っている。こちらが『ありがとうございました』と皆さんに言いたい。これまで以上にきちっと作業をさせてもらって安全に配慮して仕事をしていきたいと思います」(安藤さん)
 

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