”スマホ熱中症”に注意 モバイルバッテリーの事故も多発

2024年9月19日 13:05
厳しい残暑が続く中、スマートフォンにも熱中症に注意が必要です。また、モバイルバッテリーの事故も増えていて消防などが注意を呼びかけています。
 名古屋の大須商店街にある携帯電話の修理店。この時期はスマホの修理を依頼する人が増えるそうです。

「熱くなってしまったことによって、スマホについているバッテリーが膨張してしまったりとか、年々暑い時期は長期化してますので、まだまだ交換のご依頼が多いですね」(スマホ修理王大須店 小塚徹店長)

 まさにスマホの熱中症。端末に熱がこもり続けるとバッテリーの内部でガスが発生して膨らみ、最悪の場合、破裂したり発火したりする恐れがあります。
 

レンズが内部の結露しているスマホ

暑い時期の「内部の結露」にも注意
 店にはこんな修理依頼も。カメラ部分に水滴がついているのがわかります。
 
 持ち主はスマホを防水ケースに入れて水辺で遊んでいただけで、水の中に落としていないにも関わらず内部が結露してしまったといいます。

 「内部の結露」は暑い時期、日常生活でも発生する恐れがあるんです。

「お水に直接落としていないのにもかかわらず、カメラレンズとか本体の充電口のところと下に水分がついているような状態になってしまう端末が増えました。暑い所から寒いところとか急激な温度の変化があるとですね。本体の中で結露が発生してしまう」(小塚店長)
 
 

修理中のスマホ

結露が疑われたら乾燥や修理業者へ
 スマホをポケットに入れて持ち歩くと、体から出た汗がスマホに影響を及ぼしてしまうそうです。

「ポケットにしまって作業とかされている方、暑いのでやはり汗をすごくいっぱいかくんですね、ご自身でかかれた汗が蒸発するときに端末の内部に侵入してしまって同じような状態になるとか、ということも多い」(小塚店長)

 万が一、スマホの結露が疑われる場合の対応策は。

 「結露してしまったのであれば、できるだけ風通しのいいところで乾燥させていただいて、できるだけ早い段階で我々のような修理業者にお持ち込みいただくのが一番最適です」(小塚店長)
 

モバイルバッテリー

リチウムイオン電池起因の火災が増えている
 スマホなど小型家電に使われているリチウムイオン電池。 モバイルバッテリーにも注意が必要です。

 名古屋市消防局がSNSに投稿した動画ではモバイルバッテリーから出火する映像とともに使用上の注意を呼び掛けています。

「昨年と比較して4件増加した。21件のリチウムイオン電池に起因する火災が発生したのでこの時期にSNS投稿で啓発を行った」(名古屋市消防局火災調査担当 水野巧さん)
 

ハンディファン

膨らんでいる充電池は熱くなるものは使用しない
 残暑が続き、まだまだ活躍中のハンディファンも…。

「膨らんでいる、使用中極端に熱くなるという異常があるものは使用充電をしない。充電できない、減りが早いものもなるべく使用を控えていただきたい」(水野さん)

 内部のリチウムイオン電池は熱がこもったり、強い衝撃が加わったりすると出火する恐れがあるといいます。


「内部で熱暴走というのが起こってそれが原因で破裂だとか発火することによって火災、やけどけがにつながる恐れがある」(水野さん)
 

劣化により膨らんだバッテリー

リチウムイオン電池の処理は決められた方法で
 身の回りの様々な製品に使われているリチウムイオン電池。こんな事故にもつながっています。

「ごみ収集車による収集中のものが7件」(水野さん)

Q.収集車での火災はどういう状況

「一般のごみと一緒に捨ててしまうことで、ごみ収集車のなかで圧縮されることで電池が内部でショートして発火する」(水野さん)

 リチウムイオン電池が入った製品は市町村ごとに、回収ルールが定められていますのできちんと確認するようにしましょう。
 

リコール対象のポータブル電源の火災実験

アウトドアで人気なポータブル電源の不具合は”大きな火事”になりやすい
 もうひとつ、注意が必要なものが...。

 男性が運んできたのは「ポータブル電源」。

 アウトドアでの利用だけでなく、災害時への備えのひとつとして注目を集めていますがリコール対象の製品を使った実験の映像では、黒い煙が出た後、一気に燃えだし室内が炎に包まれました。

 製品評価技術基盤機構(NITE)によると、ポータブル電源は不具合などが起きた際、大きな火事になりやすいと話します。
 

 

普及につれ事故も増加傾向
「普通のモバイルバッテリーのですね、こちらの映像は、十数個分のエネルギーが中に入っています。燃えやすい物がそれだけ入っているという事になるので」(製品評価技術基盤機構 宮川七重さん)

 ナイトの調査によるとポータブル電源についても普及が進むにつれ、事故も増加傾向にあることがわかります。

 そして、モバイルバッテリー同様、熱や衝撃に弱いため、落としたり暑いところに置かないことが大切。

 そして、使用する前には、異常がないかどうかのチェックが必要です

「製品自体が、きちっと動くか、あるいはリコール製品になっていないか、というところの確認をしていただく。充電を開始する時、あるいは充電しているときですね。きちっと充電されているか熱が異常な熱を発するようなことがないか。そういったところですね確認しながら充電していただければ」(宮川さん)
 

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