無人販売店を狙った現金などを盗む事件 防犯のプロに聞く対策「料金箱への工夫」

2024年9月27日 08:07
最近、無人の販売店が各地で増えています。お惣菜やスイーツなど、品ぞろえも充実しています。しかし商品や現金が盗まれる事件が相次いでいます。いったいどうすれば防げるのでしょうか。
 瓶に入ったパフェや、おにぎり型のケーキ。岐阜県大垣市に6月にオープンした、スイーツの無人販売店です。

 こちらの店で、今月、事件が起きました。

 13日午前4時ごろ、店の中に入ってきた全身黒ずくめの男が、一直線に向かった先は「両替機」です。

 バールのようなもので、あっという間に、両替機を破壊。中にあった紙幣と硬貨を盗み、逃走しました。

 たった「48秒」の出来事。
 

防犯カメラの映像 提供:店のオーナー

“プロによる犯行”か
 店のオーナーは“プロによる犯行”ではないかと推測します。

 「すごく早いので、計画的に両替機を狙おうという結構プロの人のような感じでしたね。おそらくあの両替機を壊すしぐさからいくと、両替機の構造を知った人なんですよね。そうでないと、手際よく、上を外して1000円札をとって、さらに下を外して100円玉が入っているボックスを持っていっている」(店のオーナー)

 被害総額は、盗まれた現金5万円に加え、破壊された両替機を合わせて約15万円。
 

新しい両替機を設置 

両替機の中に入れる現金を減らして対策
 事件後、新しい両替機を設置して、中に入れる現金を5万円から5000円に減らすなどして対策をとりました。

 「5000円なら絶対しない、大きく張り紙してあります。5万円よりも両替機を壊される方が、お客さんにも迷惑だし、私のほうも痛手になるので、両替機は壊されたくない。怒りがすごく強くて、自首して反省してくれると1番いいんですけど、おそらく手口からみるとそのような方じゃないので、早く警察の方が捕まえて、他に迷惑がかからないといい」(店のオーナー)

 警察は、窃盗事件として犯人の行方を追っています。
 

被害を防ぐポイントは「24時間目を光らせている」と知らせること

防犯の“プロ”に聞く対策は…
 「まず遠隔で何店舗か持っていると思うので、入ったな、悪いことをしているなという人がいたら、威嚇のために「何をやっているの?」と声を出す設備をまず設けること」(愛知県セルフガード協会 防犯設備アドバイザー 野口勝弘さん)

 防犯カメラで録画するだけでなく「24時間目を光らせている」と知らせることが、被害を防ぐポイントだということです。

 さらに…

 「遠隔でサイレンを鳴らす、嫌がる音がありますよね。お金がかかるかもしれませんが、導入された方が私は良いと思います」(野口さん)

 ほかにも、料金箱や両替機にも工夫が必要だといいます。

 「据え付けでボルトで止めて、動かないようにする。堅牢なものにすることが大切だと思います。電子マネー化するというのも必要」(野口さん)
 

料金箱に設置してある防犯カメラ

防犯カメラの映像を、目の前のモニターに映し出して対策
 8月に約5000円相当の商品を盗まれる被害を受けた、この店では、新たな対策をしています。

 「カメラが料金箱に置いてあるが、モニターに映る。自分の顔が真正面に映る」(ご当地グルメセレクション 岐阜うずら店 篠田仁志オーナー)

 料金箱に設置されている防犯カメラの映像を、目の前のモニターに映し出すようにしました。

 「遠隔操作でスマホやパソコンで見られるので、お客さんにとってもモニターがあると安心して『支払ったよ』『この商品だよ』ということを確認して帰れる。信じながら今後も商売をしていきたい」(篠田オーナー)

 

これまでに入っているニュース

もっと見る

これまでのニュースを配信中