東海地方の名社「熱田神宮」周辺ににぎわいを 「あつたnagAya」開業から1カ月 地域活性化に期待

2024年10月10日 13:19
“熱田さん”の名で知られる東海地方屈指の名社「熱田神宮」。その玄関口に9月、商業施設「あつたnagAya」が開業しました。オープンから約1カ月がたち、平日もにぎわいが絶えません。名古屋の新スポットとして、観光客の流れを周辺にも広げようと誕生した「あつたnagAya」。歴史ある熱田の街並みはどう変わっていくのでしょうか。

たこ焼き店「さく蛸」前にできる行列

平日も家族連れでにぎわいが
 「熱田神宮」の最寄り駅となる名鉄神宮前駅の西側に9月6日にオープンした「あつたnagAya」。台風10号の影響で、9月1日オープンが6日に延期に。

 出鼻をくじかれたものの、開業から約1カ月たった平日の昼間にも関わらず、家族連れを中心に長い列が…。

 行列が絶えないのが「名古屋たこ焼き」が楽しめる「さく蛸」。関西のたこ焼きとは一味違う「名古屋たこ焼き」。

 一般的に関西のたこ焼きはソース味でかつお節や青のりがかかっている…などが思い浮かびますが、「名古屋たこ焼き」は1つ1つのサイズが小ぶりで、外はカリカリ中はトロトロの昔ながらの醤油味。中にキャベツが入っているのも特徴です。
 
 行列は他にも…。

 手羽先やあんかけスパなど”名古屋名物”が楽しめるレストランや、団子を楽しめる和菓子店など13店舗の他、ワゴンやキッチンカーも並び、観光客が途絶えることがありません。

 9月下旬には新たに「お好み焼き屋」と「ニット販売店」の2店舗がオープンするなど拡大を続けています。

 「あつたnagAya」は愛知県の木を使った木造平屋建ての3棟が建てられていて、名前の「A」が大文字の理由は屋根の形状がアルファベットの「A」のように見えるからだということ。

 施設を開発した名古屋鉄道の担当者は「熱田の街に観光客向けの施設がなかった。熱田におでかけする施設を作ろうと思った」とオープンの理由を語ります。
 

「あつたnagAya」に隣接する「神宮前商店街」

隣接する商店街 現在はほとんど“シャッター街”
 熱田の街全体のにぎわい創出のため開発された「あつたnagAya」。オープンから1カ月で、周辺エリアはどう変化しているのでしょうか。

 隣接する「神宮前商店街」を訪れると…。商店街は、喫茶店や居酒屋など約60店舗が立ち並んでいます。しかし、平日の昼間に訪れてみると、シャッターが閉まっている店がほとんど。

 新しくできた喫茶店などはあるものの、商店街の多くが古くからある店舗ばかり。取材した日、営業をしていたのは約10店舗ほどでした。

 商店街の関係者は「以前は閑古鳥だった。オープンしてからは少しづつ人が流れてくるようになって商店街の人通りも増えた」と「あつたnagAya」がオープンした効果を実感していました。
 

「あつたnagAya」の「A」は屋根の形状から

熱田神宮周辺の地域活性化への期待
 かつて、東海道の宿場町として栄えた歴史のある熱田の街。

 昔ながらの小さな横丁「神宮小路」も残っていて、レトロな街並みが目にとまります。

 年間約700万人が訪れる熱田神宮の観光客を、どう周辺の地域につなげていくか。その課題が、「あつたnagAya」のオープンをきっかけに解決に向かっていくことが期待されています。

 「今後も開発を進めていく予定なので、近隣施設とのつながりを大切にして、あつたnagAyaを起点に熱田の街に足を運んでもらいたいです」(名古屋鉄道の担当者)

 「あつたnagAya」は、今年12月の全面開業に向け順次新しい店舗をオープンしていく予定です。

(メ~テレ記者 梅谷悠祐)
 

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