名古屋のソウルフード「台湾ラーメン」が海外進出 ベトナムの地を選んだ“勝算”とスタッフに込めた願い

2024年10月14日 13:01
名古屋生まれのご当地麺として知られる「台湾ラーメン」を名物に、地元の人ならず愛知県を訪れる旅行者にも人気の台湾料理店「味仙」が、9月、海外に初めて進出しました。初出店の地は、東南アジア・ベトナムです。”名古屋のソウルフード”は現地の人に受け入れられたのでしょうか?

名古屋のソウルフード「台湾ラーメン」

路地を進むとあの看板が!「味仙」海外1号店はベトナムに
 ベトナム南部の主要都市・ホーチミン。日本食レストランなどが多く出店しているエリアに9月20日に開店したのは「郭政良 味仙ホーチミン 本店」です。

 名古屋や東京などに展開する「郭政良 味仙 日進竹の山店」の系列による海外初の店舗です。

 細い路地を進んだ先には、黄色い背景に赤い文字で「味仙」と大きく書かれた、名古屋の人にとっては見慣れた看板がありました。

 45席が設けられた店内は、開店直後に満席に。店の担当者によりますと、オープン初日は200人ほどが訪れたということです。

 日本人が多く住むエリアということもあり、日本語のメニューも置かれています。ほとんどが日本の「味仙」と同じラインナップです。

 名物・台湾ラーメンの価格は12万VND(日本円で約720円 2024年10月時点)と、日本の価格に近くなっています。

 辛さを抑えた「アメリカン」、通常より辛い「イタリアン」、さらに辛さの上をいく「アフリカン」など、「味仙」でおなじみのユニークなネーミングの台湾ラーメンもメニューに並んでいます。

 開店から間もなく1カ月。日本人も多く訪れているということですが、ベトナムを含む様々な国の人たちが、名古屋名物を楽しんでいるといいます。
 

海外1号店の「味仙 ホーチミン本店」

出店の背景…きっかけは「日本で働くベトナム人スタッフ」
 連日多くの客が訪れているという「味仙 ホーチミン本店」。海外初進出の地に、なぜベトナムが選ばれたのでしょうか?その理由は、日本の「味仙」で働くスタッフにあるといいます。

 現在、「郭政良 味仙」の系列では、アルバイトを含めると約50人のベトナム人スタッフが働いているそうです。スタッフたちもお気に入りだという「味仙」のメニュー。同じ味を現地で出すことができれば、ベトナムの人たちの口にも合うのでは…という”勝算”が生まれたといいます。

 また、「非常に勤勉だ」というベトナムのスタッフたちが母国に帰ったあとも、同じ「味仙」で働いてほしいという思いもあり、ベトナムへの出店を決めたといいます。
 

ベトナム人男性にも「おいしい!」と好評

人気メニュー「台湾ラーメン」現地の評判は?
 多く注文されているのは「台湾ラーメン」「青菜炒め」「コブクロ」だという「味仙 ホーチミン本店」。

 中でも1番人気の台湾ラーメンは、1日に150杯ほどを売り上げるといいます。開店初日に食べたというベトナム人男性は、「辛さの中にいろいろなフレーバーを感じられておいしい」と話していました。現地ベトナムの人にも受け入れられているようです。

 今後の海外展開への戦略について店の担当者に聞きました。「まずは海外初進出の店舗の成功に集中する」としていて、今のところ、次の出店計画は決まっていないということです。

(メ~テレ記者 橋本晴香)
 

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