【衆院選2024】「三重2区」は”混戦”模様の構図 前回の一騎打ちから4人の激戦に

2024年10月18日 20:16
「三重2区」は四日市市の一部、鈴鹿市、名張市、亀山市、伊賀市が含まれ、約40万人の有権者がいます。立候補しているのは4人。一騎打ちの”接戦”だった前回から一変、4人による”混戦”模様の構図になっています。

衆院選三重2区の候補者

 「今の日本の政府の形は間違っている。このままでいいはずはない」(共産・新 山本里香氏)

 三重県内最大の繁華街が広がる近鉄四日市駅前で訴えるのは、共産党の新人、山本里香氏(66)です。

 四日市市で生まれ育ち、高校の家庭科教師として24年間勤務。

 その後は、市議と県議を8年ずつ務めました。
 

共産は3選挙ぶりに独自候補を擁立

共産は独自候補を擁立
 前回の衆院選は「野党一本化」の流れを受け、共産党は三重2区で独自の候補を擁立しませんでしたが、小選挙区では与党・自民党が勝利。

 今回は野党による候補者調整は行われず、共産党は独自候補を擁立しました。
 

弱者や小さな声に寄り添う姿勢をアピール

イメージカラーはピンク
 「パーティー券、裏金、脱税もある。そしてまた企業献金、もっともっとお金持ちがもうけやすいようにして、私たち普通の暮らしをしている人、どんどん普通の暮らしができなくなってきた」(山本氏)

 弱者や小さな声に寄り添う姿勢をアピールしようと、イメージカラーに「ピンク」を選びました。
 

共産・新 山本里香氏

「賃金を上げ、労働時間を短く」
 「働く人の賃金を上げて、働く時間を短くして、趣味やスポーツ、自分を充実させるため社会に貢献できる、つながりを持つための時間をつくらなければいけない」(山本氏)

 労働環境の改善や消費税の引き下げなどを訴える山本氏。

 目標は、国会でピンクのハイヒールを履くことです。

 「履けたらいいね、国会行ったら履きましょう」(山本氏)
 

立憲・新 下野幸助氏

立憲新人は「世代交代」
 「まさに党利党略じゃないですか、自民党はだめですよ」(立憲・新 下野幸助氏)

 立憲民主党から立候補した新人、下野幸助氏(47)。

 当選9回、民主党政権のときに文部科学大臣を務め、去年引退を表明した中川正春前衆院議員の後継者です。

 キーワードは、「世代交代」。
 

県議に4回当選した知名度を武器に支持拡大を図る

県議4回当選の知名度を武器に
 「若い世代で、日本のこれからの未来を、鈴鹿からつくるとがんばってくれますから」(前衆院議員 中川正春氏)

 鈴鹿市選出で4回当選した県議としての知名度を武器に、支持拡大を図ります。

 「日々は足元、地元の方々に話を聞くスタンスを13年半、中川代議士に教えて頂いたし、頑張っていきたい」(下野氏)
 

「政治活動は体力勝負」と水泳に励む

「政治活動は体力勝負」
 「政治活動は体力勝負」という下野氏。

 泳ぎには自信があるといいますが――。

 Q.お父さんの泳ぎどうだった
 「遅かった」(9歳の長男)
 「厳しいな~」(下野氏)

 医療費が無償となる子どもの対象年齢の拡大や、給付型奨学金の拡充などを重点公約に掲げます。

 「子どもがどこに住んでも、どんな家庭の状況でも学び、就職まで支援する教育投資を、みなさんとともに実現させたい」(下野氏)
 

自民・前 川崎秀人氏

2期目を目指す自民前職
 「トップが石破さんに代わったからといって、自民党が変わるわけではない。議員ひとりひとりが『変えたい』という思いを持つ、強い国会議員にならなければいけない」(自民・前 川崎秀人氏)

 2期目を目指すのは前職、自民党の川崎秀人氏(42)です。

 川崎家は、伊賀市で4代続く政治家一族。
 

父・二郎さんのアドバイスを力に

41年間政治家だった父のアドバイスを力に
 前回は、厚労大臣まで務めた父・二郎さんからバトンを受け、立憲民主党の中川前衆院議員との一騎打ちの激戦を990票差で制しました。

 今回も、陰で支える二郎さんのアドバイスを力に戦います。

 「(父・二郎さんは)41年間政治家やっただけはある。いろんな選挙を体験しているので、自民党が逆風のとき、政権交代のとき、中選挙区という広い選挙区のとき含めてやっているので、すごく参考になります」(川崎氏)
 

ネットやSNSを使って若者向けに情報発信

若者向けに情報発信
 ネットやSNSを使った若者向けの情報発信など、コロナ禍を経て、前回とは戦い方を変える必要性も感じています。

 Q.何か作業されている?
 「公式LINEの配信の設定など、全部自分でやっている」(川崎氏)

 「人口減少社会に挑む。鈴鹿市の発展が三重の発展、ひいては中部圏の発展、それが東京一極集中の是正と確信している」(川崎氏)

 テーマは「人口減少社会への挑戦」。

 デジタルを活用した生産性の向上や、技術革新を促す規制緩和などを訴えています。
 

維新・新 森口あゆみ氏

維新新人「次世代にツケを残さない」
 「次世代に、この政治のツケを残さない。そんな思いで10年間戦ってきました、あきらめてはだめなんです」(維新・新 森口あゆみ氏)

 日本維新の会の新人、森口あゆみ氏(59)。

 これまで県議選と国政選挙、あわせて4回挑戦していますが、いずれも落選しています。
 

「子どもの権利」「子育て支援の強化」を訴える

会社を経営しながら子育て経験
 森口氏は、会社を経営しながら子育てを経験。

 「女性が(仕事と子育てを)両立できるような制度や政策を必ず実現する」(森口氏)

 子どもの権利を守ることや、子育て支援の強化などを自らの言葉で国会に届けるため、執念の立候補です。

 「教育無償化を成し遂げて、次の世代の子どもたちの日本を創造します」(森口氏)
 

街頭演説には、黒ずくめの忍者の姿も

実現したいのは「地方の活性化」
 伊賀市出身の森口氏。市内の街頭演説には、黒ずくめの忍者の姿が。

 「忍者と私は一心同体みたいな感じ」(森口氏)

 10年前に東京から、忍者の街・伊賀に戻ってきました。

 実現したいのは、この選挙でも訴える「地方の活性化」。

 忍者映画を集めた映画祭の開催や、飲食店のプロデュースなど、自ら行動してきました。

 「忍者の精神って、自分の命を惜しまずに国のために戦う。それに私もシンパシーを感じている」(森口氏)
 

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