サンタが困難な環境にいる子どもたちへ本をプレゼント 「ブックサンタ」発案者の想い 

2024年11月8日 11:35
街では、クリスマスの足音が聞こえてくる季節になってきました。困難な環境にいる子どもたちに、クリスマスシーズンに本をプレゼントする活動が広がっています。
 名古屋市瑞穂区にある「三洋堂書店新開橋店」。

 クリスマスに忙しくなる「サンタクロース」の手伝いをしているといいます。

 それは、この店舗が参加している「ブックサンタ」という取り組みです。

「お客様に店頭で本を選んで購入してもらい『ブックサンタ』ですと言っていただくと私たちが集めてサンタさんにお渡しして配ってもらうという取り組みです。サンタさんのお手伝いができるというのは夢があるなと思う」(三洋堂書店 新開橋店 鳥居正浩さん)

 「ブックサンタ」に参加している書店は全国にあります。

 客が、子どもたちに贈りたい本を選んで購入しレジで「ブックサンタで子どもに本を贈りたい」と伝えます。

 本は、支援団体などを通じて生活に困窮している家庭などの子どもに届けられます。

 三洋堂書店では63のすべての店舗で「ブックサンタ」に参加しています。11月はじめの時点で225冊が集まっているといいます。

Q.なぜこの取り組みに参加
「サンタさんが持ってきてくれたものっていうのは温かい気持ちになるし参加することで社会貢献になればと思い参加した」(鳥居さん)

 三洋堂書店では「ブックサンタ」での本のプレゼントを12月25日まで受け付けています。
 

NPO法人「チャリティーサンタ」の代表理事・清輔夏輝さん

『プレゼントしたのに何かをもらったような気持ちに』
 NPO法人「チャリティーサンタ」の代表理事・清輔夏輝さんは2017年から「ブックサンタ」を立ち上げて、サンタクロースの手伝いを続けているといいます。

「様々な事情でクリスマスを祝うのが難しい子どもたちに新品の本を贈る取組みになります」(清輔さん)

 7年間の活動で約27万冊の寄付をしてきました。

 今年は約2万冊が集まっていて、10万冊の寄付を目指しています。

「『これはやっぱり男の子かな女の子にいいかな』とか、相手を思いながら『喜んでくれるかな』と想像することが、ブックサンタの1番の特徴。『プレゼントしたのにすごく何かをもらったような気持ちになる』そういう事を話してくれる方が多い」(清輔さん)

 本を手にする子どもたちからは――。

「自分だけの自分のための本がもらえた時に喜びはとてつもない。『もう365日読み続けている』とか。『大切にしているから1年たったけどすごくきれいなんですよ、まだ』とか。自分のことを見守ってくれている人がいるんだということを感じられる機会にもなっているんじゃないかなと感じている」(清輔さん)

 「ブックサンタ」に参加している書店は全国で約1800店舗。愛知県は147店舗が参加していて、その数は東京に次いで2番目の多さです。

「顔も名前も知らない子どもかもしれないけれど、プレゼントを贈る。しかも本のプレゼントを自分で選んで贈ることが実はこんなにうれしい気持ちになれるんだっていうことをぜひ体験してほしいし、やってみたら分かると思います」(清輔さん)
 

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