ブロッコリー、キャベツ、白菜…高値いつまで 長引く寒波が影響、お買い得な野菜は?

2025年2月13日 19:32
野菜の高騰はいつまで続くのでしょうか。寒波が長引いた影響などで、東海地方でも野菜が値上がりしています。影響を取材しました。
 愛知県豊山町にある名古屋市中央卸売市場の北部市場。

「本来であればここいっぱいにブロッコリーで埋まるんですが、今の寒波によって、ガラガラな状態になっています」(セントライ青果 長谷正也さん)

 連日の強い冷え込みの影響でブロッコリーの成長が止まってしまい、入荷量が4割ほど減少。さらに、大きさについても――。

「Lサイズという花蕾(からい)の大きさが13cmぐらいのものがメインの等級になるんですが、メインの等級よりもやや小さめのものが多く出回っている状況です」(長谷さん)

 比較的温暖な香川県産のブロッコリーと比べてみると、愛知県産のブロッコリーは、横方向への成長が鈍いように見えます。

 サイズが小さい分、甘みは強いそうですが、価格は平年と比べ5割から7割ほど高くなっているといいます。

「農家の方々も非常に苦しい思いで、数少ないブロッコリーを出していただいています。なかなか消費者の方には苦しいお値段にはなっていますが、気温が上がれば成長も促進されますので、大きいものも出てくるようになるかと思います」(長谷さん)
 

ブロッコリー農家の菰田恭央さん

ブロッコリー「出来栄えはいい」けれど
「愛知県田原市です。あたり一面すべてブロッコリーです。農家の方の話によりますと、ようやく適した大きさのブロッコリーが収穫できるようになったといいます」(川村真司 記者)

 目の前に広がる畑に1万5000本のブロッコリーを栽培している菰田恭央さん。

「出来栄えは今年はいいと思う。寒さにあたると甘味が増すので、生育が遅れるのは12月の乾燥でしょうがないが、物はいいと思います」(ブロッコリー農家 菰田恭央さん)

 毎年1月中旬から収穫しますが、今年は2週間遅れでスタートしました。

 理由は、去年から様々な自然条件が重なったからです。

「定植(苗を植える)は10月で長雨があった。そのあと1週間植えられなかった」(菰田さん)
 

「異常気象で大変な年」と話す菰田さん

農家「異常気象で大変な年」
 この畑にはいま4品種が栽培されています。

 出荷の時期を見越して、苗を植えるタイミングを変えていくことが難しかったそうです。   

 さらに年が明けてからは、冷え込みと雨不足で成長が遅れました。

「異常気象で大変な年です」(菰田さん)

 出荷量は平年の7割程度。来週は、再び寒波の影響が気になります。

 その一方で、この寒さがプラスになる面も。 

「逆にいい面もあって、いまが旬ですけどその期間が長くなる。旬のおいしいブロッコリーを、高いけれど食べてほしい」(菰田さん)
 

名古屋市内のスーパーでは、ブロッコリー1株323円の値札

店頭ではブロッコリー、白菜、キャベツも高騰
「こちらのスーパーで販売されているブロッコリーは1株323円と、少し値段が高めです」(木岡真理奈アナウンサー)

 13日に店頭で販売されているブロッコリーの価格は323円。寒波による冷え込みの影響で、平年より小ぶりで価格も上がっているといいます。

Q.通常だとどれくらいの値段で出したい?
「200円前後。安い時期だと100円から150円くらい」(生鮮食品館 サノヤ 青果部 永田善夫さん)

「高いですね今。あれば買うけど、300円超えるとどうしようかなと思います」(30代の客)
  
 価格が高騰しているのはブロッコリーだけではありません。こちらのスーパーでは、白菜やダイコン、キャベツなどが高騰しているといいます。

「キャベツがすごく高くてびっくりしました」(30代の客) 

 特に値上がりが顕著なのが、キャベツ。冷え込みで出荷量が少なく、需要も多いため、価格が上がったまま、なかなか下がらないということです。

「焼きそばが好きだから、多少安くなっていたら買おうと思ったが、これは手が出ないと思って焼きそばはやめました」(80代の客)
 

キノコ類は天候の影響を受けにくく価格も安定

スーパーで聞いたおすすめ野菜
 野菜の値上がりに、買い物客はこんな工夫も。

「キャベツとか高いのでモヤシにかえる」(30代)
「袋キャベツがありがたい存在。ざく切りで使いたいときは、ハーフや4分の1で買っていて、サラダ用は袋キャベツのほうが、お値段も中身の量も多い」(40代)

 スーパーでお得な野菜を聞いてみると、しめじやエノキといったキノコ類は、屋内栽培のため、天候の影響を受けにくく、価格も安定していて、おすすめということです。
 

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