痛風発作は冬場も注意 イベントが多い季節 飲酒後にした方がいいこと

2024年12月7日 11:01
クリスマスに忘年会、友人や親せきとの集まりなどが増えて暴飲暴食になりやすい季節です。楽しみが一変して突然襲ってくるのが「痛風発作」。冬にも症状が増えやすい理由と予防方法などについて専門家に聞きました。

痛風発作が起きやすい足の部位

車いすを利用しないと動けない患者も
 「痛風発作」は「風があたっただけでも痛い」ことからその名がついたともいわれ、長久手クリニックの浅井奈央医師によると、全国で130万6千人(男性123万6千人、女性7万人)の患者がいて(2022年の時点)、地面に足がつけられないほどの痛みが出て、車いすを利用しないと動けない患者もいるといいます。

 痛風発作は、汗を沢山かくなどして、血液中の尿酸濃度が高い状態が長く続き、尿酸が関節の中で固まりトゲトゲとした結晶となることで関節炎を起こし、足の親指の付け根などの関節が赤く腫れて耐え難い痛みが起きる病気です。

 痛風発作を起こす人は、尿酸値が高く、脳梗塞や心筋梗塞、腎障害など他の病気にもなりやすいので注意が必要といいます。
 

冬の時期でも注意が必要

冬でも症状が増えやすい?
 痛風発作というと汗をかきやすい夏場に症状が出る人が多いといわれていますが、汗を大量にかくことが少ない冬の時期でも注意をしてほしいと浅井医師は呼びかけています。

 冬場の時期でも痛風発作が増える理由の一つとして、クリスマスや忘年会などイベントが重なり、暴飲暴食をすることが増えるためと指摘します。

 浅井医師によると、アルコールは利尿作用があるため、水分を飲んでいるように見えても体の中から水分が出やすくなっていて、いつも以上に水分摂取をしなければならないといいます。

 また、プリン体を多く含む料理を摂取することも、痛風発作が起きやすくなる一つの要因としています。
 

予防方法

予防方法は?
 浅井医師は「痛風発作」を防ぐために以下のことを心掛けてほしいと呼びかけています。

□水や麦茶など水分をこまめに取り1日の尿量をしっかり確保する(1日2リットル以上)
 但し、糖分が多い清涼飲料水の飲みすぎは、糖分の過剰摂取になるので注意が必要
□アルコールを飲んだらその2倍ほどの水を飲む
□ビールは特にプリン体が多いので注意する
□適度な運動を心掛ける(有酸素運動を1日に20分ほどする)
□プリン体を豊富に含む食品や食事(干物やレバー、白子など)は控える
□肉や魚などの動物性食品は植物性食品と比較してプリン体が増えやすいので、動物性食品が重ならないように意識する(野菜・果物・海藻類などを積極的に摂取する)

(メ~テレ 中村潤也)

■取材先
長久手クリニック
日本腎臓学会認定 腎臓専門医、日本リウマチ学会認定 リウマチ専門医
浅井奈央医師
 

これまでに入っているニュース

もっと見る

これまでのニュースを配信中