誕生から40年を超えた人気漫画「北斗の拳」。愛知県警は北警察署などを中心に愛知県トラック協会と協力して、北斗の拳とコラボした名場面のイラストを活用したインパクトあるポスターを製作。漫画に登場したキャラクターたちが交通安全を呼びかけています。

　「我がドライバー人生に一片の迷いなし」。漫画「北斗の拳」で主人公ケンシロウとの最終決戦で敗れた宿敵ラオウ。

　天に拳を突き上げる有名な場面のイラストと共に名台詞「我が生涯に一片の悔いなし」をアレンジして、ラオウが飲酒運転撲滅を訴えかけています。

　漫画「北斗の拳」は1980年代の漫画週刊誌で連載がされ、誕生から40年を超えました。今なお幅広い世代から絶大な人気がある漫画で、そこに着目したのが愛知県警でした。

　作品のファンでもある愛知県警の北警察署の職員が「40代から60代の男性に交通安全を呼びかけることで事故防止を期待が出来る」と考え、北斗の拳とコラボすることを発案。出版社のコアミックス社にポスター製作を提案したところ、「名古屋市内で展開をしていただけるのならいい」と快諾を得て実現したということです。

　北斗の拳の主人公のケンシロウ。ポスター製作にあたりケンシロウは絶対に欠かせないと迷いなく選ばれ、ラオウとの最後の闘いの「天に帰る時がきたのだ」という名台詞をアレンジ。

　ポスターでは「自転車もヘルメットを着用する時が来たのだ！」と力強いメッセージを放ち、交通安全を呼びかけています。

　トキやジャギなど残りの北斗四兄弟も候補となっていたところ、最後に選ばれたのは南斗鳳凰拳の使い手のサウザーでした。愛知県警は標語を考えるにあたり「思いやりを持った運転をすれば交通事故が減るのでは」と考え、漫画では「愛などいらぬ」と言い放ちながら実は愛に飢えていたサウザーに焦点を当て、「愛ゆえに止まらなければならぬ！！」という標語でポスターが出来ました。

　ポスターは愛知県警本部や北警察署、名古屋市内の地下鉄や区役所などで2024年2月から掲載されていて、全国から噂を聞きつけたファンから「店舗で貼りたいのでポスターが欲しい」という要望や、ポスター製作についての質問など数多くの問い合わせがあるということです。（ポスターの掲載期間は2025年2月28日まで）

　愛知県警北警察署は「ドライバーや自転車利用者は、交通事故防止のために信号や一時停止などの交通ルールを必ず守ること、そして、ポスターに記載されているキャッチフレーズのとおり思いやり運転を心掛けてください」としています。

（メ～テレ　中村潤也）