着信履歴は愛知県警の代表電話番号 現金だましとる巧妙な手口「スプーフィング詐欺」とは

2025年3月14日 16:45
警察官などをかたる電話で、現金などをだまし取る「特殊詐欺」の被害、なかなか無くならない中、より巧妙な手口も確認されています。
 警察によりますと、12日午後3時半すぎ、熱田区の30代女性の携帯電話に警察官を名乗る女らから「資金洗浄事件であなた名義の口座が不正に開設されている」などと電話がありました。

 その後、女性は誘導されたアプリのビデオ通話で、別の男らからの「口座の金を調査する必要がある」などの言葉を信じ、指示されるままに、指定された口座に現金250万円を振り込んだということです。

 女性の携帯電話の着信履歴に表示されていたのは愛知県警察本部の代表電話番号で、女性が現金を振り込んでしまったあと、この番号に折り返したところ警察につながり、事情を説明したところ、詐欺だとわかったということです。

 11日には同様に、愛知県警本部の番号からの着信をきっかけに、名古屋市中村区の男性が50万円をだまし取られる被害があり、警察は注意を呼び掛けています。
 

「スプーフィング詐欺」被害届の受理件数は5件、被害総額は約1000万円(愛知県警)

なりすまし「スプーフィング詐欺」対策は
 このような新たな詐欺の手法は「スプーフィング」と呼ばれています。英語で「なりすまし」を意味していて、信頼できるはずの愛知県警本部の代表電話番号が携帯電話に表示され、詐欺の入り口となりました。

 実際に犯人側が使っていたのは、別の電話番号だったとみられます。

 愛知県警によりますと、13日までに「スプーフィング詐欺」で被害届を受理しているのは5件で、被害総額は約1000万円にのぼるということです。すべて「愛知県警本部」の電話番号を装ったものでした。

 愛知県警も、実在の警察署などの電話番号を表示させる方法について「未だ解明できていない」としています。

 対策としては、警察本部や警察署の番号であってもすぐに信用しないことや、相手の名前などを確認してから、その電話番号に折り返すなどが挙げられるということです。

 

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